いまどきシニアの平均月額はどれくらい？【年金一覧表】厚生年金・国民年金の平均受給額はいくらなのか

8. 働きすぎると年金カット？シニアが知っておきたい在職老齢年金

年金を受給しながら働き続ける予定の人もいるでしょう。

60歳以降年金を受給しながら厚生年金保険に加入して働く場合や、厚生年金保険の加入事業所で70歳以降も働く場合に知っておきたいことがあります。

それが「在職老齢年金」という制度です。

特別支給の老齢厚生年金や、老齢基礎年金・老齢厚生年金は、給与収入がある場合「月収（※1）＋年金（※2）」が一定額を超えると、下記のように超過分の年金額が半分に減額されます。

※1 月収：総報酬月額相当額（その月の標準報酬月額）＋（その月以前1年間の標準賞与額の合計）÷12。70歳以上の場合には、それぞれ「標準報酬月額に相当する額」、「標準賞与額に相当する額」となる
※2 年金：基本月額：加給年金額を除いた老齢厚生（退職共済）年金（報酬比例部分）の月額

在職老齢年金の計算方法

なお、在職老齢年金の上限額（支給停止調整額）は、名目賃金の変動に応じて改定がおこなわれており、2025年度は前年度より1万円の引き上げとなっています。

年金受給額は現役時代の働き方や加入期間によって大きく異なります。

世帯によっては、年金だけでは十分に生活していくことが難しい場合もあります。

ゆとりを持った生活を送るためには年金だけに頼るのではなく、現役のうちにしっかりと資金を蓄えておくことが大切です。

最近は物価高も続いており、インフレ対策として資産運用で将来資金を貯める人が増えています。

そういった工夫をして、自分に合った貯め方で老後資金を蓄えていきたいですね。

川勝隆登