9月下旬になり、朝晩の涼しさに秋の深まりを感じるようになりました。
さて、厚生労働省が7月25日に公表したデータによると、日本の平均寿命は女性が世界1位の87.13歳、男性が81.09歳となっており、老後生活が長いことがわかります。
セカンドライフでやりたいことを考える一方で、昨今の物価高で老後のお金に不安を感じる方もいるでしょう。
そこで今回は、一般的な年金受給開始年齢である65歳以上に焦点を当てて「65歳以上のお金事情」について解説します。
シニア世帯のリアルな生活費、年金月額、そして貯蓄額といったお金事情を詳しく見ていきましょう。
1. 【年代別】食費の平均はいくら?
家計管理の中でも、日常的に意識しやすく、工夫次第で節約しやすい支出のひとつが「食費」かもしれません。
ここで総務省統計局「家計調査 家計収支編(2024年)」をもとに、二人以上世帯のひと月の食費の平均を見てみましょう。
全体平均 7万5258円
- ~29歳 5万2413円
- 30~39歳 6万9433円
- 40~49歳 7万9900円
- 50~59歳 8万1051円
- 60~64歳 7万9831円
- 65~69歳 7万7405円
- 70~74歳 7万4322円
- 75~79歳 6万8274円
- 80~84歳 6万6257円
- 85歳~ 6万3347円
二人以上世帯のひと月の食費平均は、50歳代がピークで約8万円。
その後60歳以降は徐々に下がり、85歳以上では6万3347円に落ち着きます。
食費は家族の年齢やライフステージにより大きく変動するものですが、所得が低めの世帯では「家計に占める食費の割合(エンゲル係数)」が大きくなりがちです。
物価上昇が続く今、食料品の値動きを観察しながら、食生活や家計全体を上手に管理していけたらよいですね。
次章では、65歳以上の夫婦のみの無職世帯における「家計収支」を見ていきます。