7. 年金だけで生活できる?年金額と今の生活費を比較してみよう
年金受給額を正しく理解するためには、「自分の生活費と比べる」ことが欠かせません。
毎月の生活費が25万円かかっているとしましょう。年金の見込み額が18万円であれば、毎月7万円が不足します。年間にすると84万円、20年間で1,680万円という計算です。
さらに、ここ数年の物価上昇を考えると、不足額はさらに大きくなる可能性があります。「年金があるから安心」と思っていても、実際に生活費と照らし合わせると不足額がはっきり見えてきます。
まずは、次の3つのステップで現状を把握しましょう。
- 毎月の生活費を把握する(固定費+変動費)
- 年金定期便などで受給見込み額を確認する
- 生活費から年金額を引き、毎月・年間の不足額を算出する
この差額が、これから準備すべき金額です。
老後の生活費については、誰もが明確なゴールが見えない中で準備をするため、不安を感じることも多いでしょう。
より詳しく知りたい場合は、老後資産形成が間近に迫った「50代向けのコンテンツ」を参考にするのも良いでしょう。
8. 【ご参考】8月初めて受け取る方へ「年金額改定通知書」「年金振込通知書」の見方
「『年金額改定通知書』『年金振込通知書』(年金受給者用:はがきサイズ)」について、その中身を確認しましょう。
「『年金額改定通知書』『年金振込通知書』(年金受給者用:はがきサイズ)」では、「年金額改定通知書」部分で2025年度の「国民年金(基礎年金)と厚生年金保険の年金額の合計額(年額)」が確認できます。
「年金振込通知書」部分の「年金支払額」欄では1回に支払う年金額(控除前)を、「控除後振込額」では年金額から社会保険料等(社会保険料、所得税額および復興特別所得税額、個人住民税額および森林環境税額)を差し引いたあとの振込金額を、それぞれ確認することができます。
参考資料
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「『年金額改定通知書』と『年金振込通知書』(年金受給者用:はがきサイズ)」
三石 由佳