日銀の調査によると、暮らし向きとして「ゆとりがなくなってきた」と回答した人が61%に増加したことがわかりました。
物価上昇が進む中で実質手取りがなかなか増えず、生活費が圧迫されている人も多いと思います。
しかし、そんな中でも老後に向けた貯蓄を堅実に続けているという人もいます。
公的年金だけでは老後を過ごせる確証がなく、個人での対策が必要と言われますが、一方で家計が苦しく貯蓄まで手が回らない人もいるでしょう。
本当に老後に向けた貯蓄は必要なのでしょうか。データから見ていきましょう。
1. 暮らし向き「ゆとりがなくなってきた」61%に増加
日本銀行が2025年7月14日に公表した「生活意識に関するアンケート調査」(第102回)によると、現在の暮らし向き(1年前対比)について、「ゆとりがなくなってきた」と回答した割合は61%であることがわかりました。
2025年3月時点では55.9%だったので、増えている様子がわかります。
過去からの推移をたどると、ボトムは2008年9月の62.6%ではあるものの、近年では増加傾向にあるといえます。
そのような中で、老後も意識した貯蓄をしていく必要はあるのでしょうか。年金受給額の実態を把握するために、今のシニアが受給する年金平均額を見ていきましょう。