2. 現在の平均的な年金収入額

次に、一般的な夫婦の年金額を見るために、現在の年金受給者の平均的な年金受給額の水準を、2つの視点で考えていきます。

2.1 厚生労働省統計による平均年金月額

厚生年金受給者の平均年金月額

厚生年金受給者の平均年金月額

出所:厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

2024年度における、厚生年金受給者の平均年金月額は、男子が16万6606円、女子が10万7200円となっています。つまり、夫婦二人世帯を想定すると、男女一名ずつの合計で「27万3806円」が標準的な月の収入額となります。

2.2 日本年金機構の「標準的夫婦」の老齢年金額

次に、日本年金機構が示している、2025年度の標準的な老齢厚生年金額を見ていきます。

2025年度の標準的な老齢厚生年金額

2025年度の標準的な老齢厚生年金額

出所:日本年金機構「令和7年4月分からの年金額等について」

ここでは、2025年における夫婦二人分の老齢基礎年金を含む標準的な厚生年金額は、23万2784円となっています。

この数字は、平均的な収入(45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金)と、2人分の老齢基礎年金(満額)の給付水準となっています。

つまり、配偶者に会社勤めの期間がなかった場合や、個人事業をしていた場合などは、こちらの金額の方が実際の支給金額と近い可能性があります。

年金額は夫婦の働き方や現役世代の収入額によって大きくことなるため、この数字はどちらも、あくまでも参考値となります。