2. 自分専用の年金を作れる個別株投資
個別株投資を行えば、配当金や株主優待を通じて生活を楽にできる可能性があります。
2.1 配当金が年金の上乗せに
公的年金の上乗せとして安定したインカムを確保できれば、経済的安定性は増します。安定したインカムとなる選択肢の一つが、株式投資を通じて得られる配当金です。
配当金は企業が株主に分配する利益の一部で、定期的な現金収入として受け取れます。日本の多くの企業は年2回(中間・期末)配当を実施しており、これが実質的に年金の上乗せとして機能します。
例えば、年間配当利回り3%の株式を1000万円分保有していれば、年間30万円(月換算2万5000円)の配当収入が期待できます。この収入は働かずに得られる「不労所得」として、老後生活を支えてくれるでしょう。
「公的年金で固定費をカバー、配当金で変動費をカバー」という形を実現できれば、家計における安心感が増します。公的年金で基礎生活費のすべてをカバーできなくても、配当金が生活を助けてくれるのは間違いありません。
また、個別株の配当金は企業業績に連動するため、物価上昇時には配当額も増加する傾向があります。つまり、固定額の年金よりもインフレに強く、購買力の維持が期待できるのです。
2.2 株主優待が家計を助けてくれることも
上場企業の中には、株主に対して株主優待を行っているところもあります。株主優待の内容は企業によって異なりますが、自社製品や金券などが代表的です。カタログギフトを用意している企業もあり、日用品を株主優待で調達することも可能です。
株主優待を活用すれば生活費の節約につながり、生活の安定度を高めてくれるでしょう。特に、昨今のようにさまざまな商品やサービスの価格が高騰している状況において、株主優待は家計を助けてくれる存在になりえます。
たとえば、3000円相当の商品を株主優待品として送ってくれる企業の株式を夫婦それぞれで保有すれば、年間で6000円の生活費を節約できることになります。
「年金+配当金+株主優待」で生活をカバーできれば、老後の安心感が高まるでしょう。
ただし、投資先の企業を選定する際には慎重さが求められます。配当利回りだけで判断するのではなく、財務状況やこれまでの配当実績、将来性などを加味しなければなりません。
実際に配当金狙いの株式投資をする際には、しっかりと手間と時間をかけて分析を行うことが大切です。