公的年金の支給は2カ月に一度、偶数月の15日に前月・前々月分がまとめて振り込まれます。そのため、今月(7月)は支給がなく、次回の支給日は8月15日(金曜日)となります。

「年金は遠い未来の話」と感じる若い世代も多いかもしれませんね。しかし、日本の年金制度は、現役時代の働き方が将来の受給額に直結する仕組みです。

会社員や公務員などとして厚生年金に加入していたか、自営業者として国民年金のみだったかで、老後に受け取る金額は大きく変わります。

「人生100年時代」を豊かに生き抜くためには、若いうちから年金の仕組みを正しく理解し、自身の働き方やキャリアプランと結びつけて考えることが、将来への大切な備えの一つと言えるでしょう。

この記事では、最新の年金額や年金制度の基本、そして年齢別のリアルな受給額データを詳しく解説していきます。

1. 最新:2025年度の年金は1.9%引き上げ

公的年金額は物価や現役世代の賃金を考慮して、年度ごとに見直されるルールです。2025年度の年金額は、前年より1.9%引き上げとなりました。

1.1 【最新版】2025年度「国民年金」と「厚生年金」の年金額例

【最新版】2025年度「国民年金」と「厚生年金」の年金額例

2025年度最新の「国民年金」と「厚生年金」の年金額例

出所:厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」

厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」によると、モデル夫婦世帯(※1)は夫婦2人分で月額23万2784円。国民年金の満額(※2)は月額6万9308円です。

夫婦ともに国民年金(満額と仮定)を受け取る世帯の場合、2人分の合算額はひと月13万8616円となります。

公的年金(国民年金・厚生年金)ならびに「年金生活者支援給付金(※)」の支給は「偶数月の15日」。15日が土日・祝日の場合は直前の平日に前倒しとなります。

なお、今回の改定率は「6月」に支給される4月分の年金から適用されています。

※1 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45.5万円)で 40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間(480カ月)納付した場合に65歳以降で受給できる年金額