6. 【65歳以上年金暮らし夫婦】家計収支はどうなっている?
働く現役世代とは異なり、老齢年金世代は「限られた年金収入」でやりくりしていく必要があります。
総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編2024年(令和6年)平均結果の概要」から、世帯主の年齢階級別に「二人以上の無職のシニア世帯」の標準的な家計収支を見てみましょう。
6.1 65歳以上全体
- 実収入:26万6329円(うち社会保障給付:21万1529円)
- 非消費支出:3万3232円
- 消費支出:25万9295円
- 赤字額・赤字率:2万6198円(11.2%)
6.2 65~69歳
- 実収入:30万7741円(うち社会保障給付:21万6915円)
- 非消費支出:4万1405円
- 消費支出:31万1281円
- 赤字額・赤字率:4万4945円(16.9%)
6.3 70~74歳
- 実収入:27万5420円(うち社会保障給付:21万7558円)
- 非消費支出:3万4824円
- 消費支出:26万9015円
- 赤字額・赤字率:2万8419円(11.8%)
6.4 75歳以上
- 実収入:25万2506円(うち社会保障給付:20万7623円)
- 非消費支出:3万558円
- 消費支出:24万2840円
- 赤字額・赤字率:2万892円(9.4%)
実収入のうち、「社会保障給付」というのは主に公的年金です。また、「非消費支出」というのは、原則として自由にならない支出(=税金や社会保険料など)を、「消費支出」というのは、いわゆる生活費を指します。
年齢階級(5歳刻み)が上がるごとに生活費や赤字率は小さくなっています。ただし、年齢階級が上がるごとに医療費や介護費がかさんでいく可能性は高くなるため、留意が必要です。
年金だけでは足りない部分は、貯蓄を取り崩して対応する世帯もあるでしょう。