上記の「期限を決める」に加えて、できる限り5W2Hで設定するのがおススメです。5W2Hとは、When(いつまでに)Who(誰と・誰に)、Where(どこで)、What(何を)、Why(なぜ)、How(どのように)、How much (どのくらい・いくら)を指します。
例:「営業成績で全国1位を獲得するため(Why)、毎日営業リストから電話入れを行い(How)、3月31日までに(When)リストに掲載されている30社と(Who、How much)契約を結ぶ(What)」
この5W2Hで設定した目標をさらに深堀りし、潜在的な状態で眠っている「ありたい姿」を明確化・イメージ化することで内発的動機付けができ、目標達成への効果が高まります。
【ありたい姿を導く質問事例】
- 「どうしてこの目標設定にしたのですか」
- 「目標を達成することで本当に得たいものは何ですか」
- 「目標達成した時、どんな気持ちですか」「どんな表情ですか」
- 「目標を達成した後、人からどんな声がけをされたいですか」
- 「目標達成を一番伝えたい人は誰ですか」「その方からどんな言葉をもらいたいですか」
- 「目標を達成した時に、周りにはどんな人がいますか」
- 「この目標達成は人や仕事にどんな影響を与えますか」
【イメージ化する方法】
絵や図を描くことで理解しやすくなり、何倍も記憶に定着しやすいと言われています。それは、脳の9割が視覚情報で処理をし、記憶の8割が視覚記憶であるため、すべてを文字に頼らず絵や図を書き加えることで脳に残りやすいからです。
たとえば、イギリス人教育者のトニー・ブザン氏が提唱した「マインドマップ」、大谷翔平氏が実践して話題となった「マンダラチャート」、画像やイラストを張り付けたり描いたりする「ドリープマップ」などの方法があります。
5. アクションプランを立てる
目標設定をした後は、期限から逆算して行動に落とし込んでいきます。この目標を達成するために日々のアクションプランを立てて実践を続けていくのですが、その際も5W2Hに落とし込めると行動を起こしやすくなります。
日々の習慣に取り入れるため、手帳、紙、メール、スマホのメモ機能等に「TODO」として書き入れ、「できたか」「できなかったか」をチェックしていくと良かった点や改善点が見えやすくなります。
著者もよく「できなかった」ということがありますが、できなかった事実は受け止めて「明日はどうしたらできるか」を考え、気持ちも行動も切りかえていくことを大切にしています。
ここで内省できずにいると、成長も学びも半減してしまいますので、あらかじめ「振り返る時間」をスケジュールに入れておくことがおススメです。
6. あとは行動あるのみ
どんなに良い目標を立てても行動しなかったら目標の意味がありません。ここまで目標についてさんざん書いてきましたが、一番大切なことは「行動」です。
目標を立てて行動を起こすことは、より計画的かつ着実に目標達成に近づきますので日本人にとてもフィットした形だと思いますが、行き当たりばったりの行動で新しい発見や価値観に出会えることもあります。
また、ビジネスの場面では同じゴールを目指すので目標は必要になっていくと思いますが、プライベートで目標設定することが逆に行動の制限をかけているのであれば目標設定しなくても良いと思います。
いずれにしても大切なのは「行動」ですので、ご自身にあった方法で2019年をより豊かな1年にできるよう心より願っています。
福島 知加