7. まとめにかえて ~今回の「年金制度改正」で私たちの年金はどう変わる?~
今回は、公的年金制度の成り立ちの基本から、今のシニア世代が実際に受け取っている年金額、さらには2025年6月に成立した年金制度改正法のポイントについて解説しました。
日本の公的年金は、国民年金(基礎年金)をベースとし、会社員や公務員などが厚生年金に上乗せ加入する構造のため、受給額は現役時代の働き方に大きく左右されます。
また、老齢年金から天引きされる税金や社会保険料の存在は意外な盲点かもしれません。「年金は額面通りには受け取れない」ことも心得ておく必要があるでしょう。
6月に成立した年金制度改正法では、パートタイマーなどへの厚生年金適用拡大や、在職老齢年金の支給停止基準額の大幅緩和など、働き方の多様化に対応した変更が加わります。
年金制度はシニア世代だけのものではないのです。保険料を納める現役世代がその仕組みを深く理解し、ご自身のキャリアプランに活かしていくことこそ、豊かな老後への第一歩となるでしょう。
参考資料
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 日本年金機構「国民年金保険料」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は前年度から 1.9%の引上げです~」
- 日本年金機構「厚生年金保険の保険料」
- 日本年金機構 年金用語集「さ行 受給資格期間」
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「年金の繰上げ受給」
- 日本年金機構「特別支給の老齢厚生年金」
- 日本年金機構「年金から介護保険料・国民健康保険料(税)・後期高齢者医療保険料・住民税および森林環境税を特別徴収されるのはどのような人ですか。」
- 厚生労働省「年金制度改正法が成立しました」
マネー編集部年金班