去る6月13日、年金支給日と同じ日に「年金制度改正法」が成立しました。社会保険の加入対象拡大や、遺族年金制度の拡充、在職老齢年金制度の緩和など、幅広い世代の暮らしや仕事に影響する大きな見直しが盛り込まれています。

一方で、すでに年金生活をしている人の暮らしを支える制度も大切です。みなさんは、本来の公的年金給付(老齢・障害・遺族)を補完する「年金生活者支援給付金」という制度をご存じでしょうか。

この給付金は、公的年金も含めた所得が一定基準以下となる場合に受け取れるもので、2019年に創設された比較的新しい制度です。

「老齢・障害・遺族」の3つの年金種類に、それぞれの給付金があり、2カ月に一度の公的年金支給日に、年金に上乗せして支払われます。

年金生活者支援給付金は3種類

  • 老齢年金生活者支援給付金(補足的老齢年金生活者支援給付金)
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

3種類の年金生活者支援給付金には、それぞれの支給要件が定められています。今回は、年金生活者支援給付金の支給要件や給付額、手続き方法などを解説したあと、シニア世代の年金事情や最新の年金制度改正法のあらましについても触れていきます。