増加し続けるクレジットカードの不正利用。2024年の被害額は過去最高の555億円で、2020年(253億円)と比較して約300億円も増加しています。
それでも、「ニュースでは聞くけど、自分は関係ない」と思う人も多いのではないでしょうか。
今回は、約21万円の不正利用の被害にあった35歳女性の事例を紹介します。
1. デスクワーク中にカード会社からの利用確認のメール
被害にあったのは、愛知県で働く35歳の増田さん(仮名)。仕事中に契約しているクレジットカード会社から「利用確認」のメールを受信しました。
添付されていたURLをクリックすると「本人利用で回答済み」と表示。「なにも回答していないのに…」と思っていると、すぐに新幹線の予約完了のメールが送られてきたのです。
そこに写っていたのは、東京駅~京都駅間の大人6人分の新幹線のチケット(8万880円分)。東京都に住んでいないのにも関わらず、東京駅~京都駅間の新幹線のチケットが購入されたのです。
急いでメールを確認したものの、当該メールはすでに消去済み。ほかにはワンタイムパスワードや予約の通知メールが数件送られていたので、新幹線のチケットは実際に購入されていました。
すぐに、クレジットカードの不正利用が行われたと思った増田さん。予約の際に使用されたエクスプレスカードのカスタマーセンターに問い合わせましたが、「3件(約21万円)の新幹線予約が入っており、すべて発券済みのため取り消しはできません。このチケットの利用者を改札で止めることはできません」と言われたそう。
その後、クレジットカード会社にも問い合わせると、そこでも約21万円分の予約が確認。ネットで明細を見ることができるアカウントにも入れない状態になっていたため、アカウントの停止を依頼。被害額の補償については金額が確定してから申請し、クレジットカード自体は再発行となりました。