2025年度も年金額の改定が行われ、公的年金額は前年度比+1.9%となっています。
物価や賃金の変動が続く中で、年金生活を送る方にとって、実際にどのくらい受け取れるのかはますます気になるところです。
この記事では、2025年度最新の年金額に加え、65歳以上の無職夫婦世帯の家計収支や、65歳以上世帯の貯蓄状況についても紹介しています。さらに、年金の繰上げや繰下げを選んだ場合、受給額がどのように変化するのかについても詳しく解説しています。
1年の後半に入った7月。これを機に、自分の将来に向けて家計を見直してみてはいかがでしょうか。
1. 2025年度の公的年金額は前年度比+1.9%
2025年度の公的年金額は、3年連続引き上げられました。2025年度は前年度より1.9%の増額となっています。
1.1 2025年度の年金額の例
- 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万9308円(1人分※1)
- 厚生年金:23万2784円(夫婦2人分※2)
※1 昭和31年4月1日以前生まれの方の老齢基礎年金(満額1人分)は、月額6万9108円(対前年度比+1300円)です。
※2 男性の平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)45万5000円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準です。
厚生年金は40年間「会社員として月額45万5000円(平均)を稼いだ夫」と「ずっと専業主婦もしくは自営業だった妻」の組み合わせをモデル世帯と想定。上記の年金額は、「夫の老齢厚生年金+夫婦2人分の老齢基礎年金」となります。
3年連続のプラス改定となった一方で、実は年金そのものは、実質目減りとなっているのです。