株式市場の振り返り-日経平均株価は続落、一時は21,000円割れ目前まで下落
2018年12月11日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 21,148円(▲71円、▲0.3%) 続落
- TOPIX 1,575.3(▲14.5、▲0.9%) 続落
- 東証マザーズ総合指数 922.4(▲25.2、▲2.7%) 大幅6日続落
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:324、値下がり銘柄数:1,745、変わらず:54
- 値上がり業種数:6、値下がり業種数:27
- 年初来高値更新銘柄数:6、年初来安値更新銘柄数:602
東証1部の出来高は14億7,631万株、売買代金は2兆5,012億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。週明けの米国株が乱高下したことを受け、模様眺めムードが高まりましたが、前日の急落による下値を拾う動きも活発となりました。売買代金は高水準ではないものの、2兆5,000億円レベルとなっています。
そのような中、日経平均株価もやや荒い値動きとなりました。前日の急落の反動から、寄り付き直後に一時+59円高と上昇しましたが、前場の半ばには早くも一時▲157円安(21,062円)まで急落する場面が見られました。その後、すぐにプラス圏へ浮上する急反発を見せたものの、その後は再びマイナス圏に沈んだまま続落で引けています。前場の激しい動きに比べ、後場は膠着感が強い相場となりました。
なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、日経平均株価のようにプラス圏に再浮上することはなく、取引時間中には年初来安値を更新しました。下落率も日経平均株価より非常に大きくなっており、中小型株を含めた広範囲で売りが優勢だったことが伺えます。
東証マザーズ総合指数は大幅6日続落、売買代金は7日連続で1,000億円割れ
東証マザーズの出来高は4,964万株、売買代金は956億円となり、いずれも前日より増加しました。ソフトバンクの大型IPOを控えてか、模様眺めムードが強まって盛り上がりに欠けた商いとなりましたが、値嵩株には換金売りも出たようです。その結果、売買代金は7日連続で1,000億円割れでしたが、ここ数日間では突出した高水準でした。
ただ、総合指数は連日の大幅下落となる6日続落となりました。節目の1,000ポイントを大きく割り込んでおり、今後は個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。
ソフトバンクGが4日ぶり大幅反発、MUFGなどメガバンク株が連日の安値更新
個別銘柄では、ファナック(6954)やダイキン工業(6367)が大幅安となり、信越化学工業(4063)も冴えない値動きとなりました。
また、ハイテク株に対する売りが止まず、東京エレクトロン(8035)、TDK(6762)、京セラ(6971)など指数寄与度の高い値嵩株が年初来安値を更新し、パナソニック(6752)、シャープ(6753)、キヤノン(7751)なども安値更新となっています。
さらに、自動車株も軟調な値動きが多く、日産自動車(7201)、SUBARU(7270)、三菱自動車(7211)、ヤマハ発動機(7272)などが年初来安値更新となりました。
その他では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)などメガバンク株が3つ揃って連日で年初来安値更新となり、野村ホールディングス(8604)など証券株も安値を付けたのが目を引きました。
なお、大型買収による財務リスク懸念が残る武田薬品工業(4502)も大幅安の4日続落・年初来安値更新となっています。
一方、ソフトバンクグループ(9984)が4日ぶりに大幅反発となり、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)は一時+5%超高の急騰となりました。
また、数少ない値上がり銘柄の中では、ソニー(6758)、富士通(6702)、オリンパス(7733)などが値を上げ、NEC(6701)は取引時間中に年初来高値を更新しています(終値は下落)。
新興市場(東証マザーズ)では、株価上昇が続いてきたサンバイオ(4592)が一時▲13%超安の暴落となり、キャリア(6198)も一時▲15%超安の暴落となりました。また、メルカリ(4385)も取引時間中に年初来安値を更新しています。
一方、CYBERDYNE(7779)は8日ぶりの小反発となり、シルバーライフ(9262)は値を飛ばしてストップ高となりました。
葛西 裕一