3. シニアの約3割が「働けるうちはいつまでも働きたい」と回答
近年は、60歳、70歳になっても働きたいというシニアが増えており、実際に高齢者層の就業率は年々上昇しています。
内閣府は、現在収入のある仕事をしている60歳以上の方々の就業意欲に関する調査を行いました。
調査結果を見ると「働けるうちはいつまでも働きたい」と回答した方が33.5%と3割強を占めています。
3.1 何歳ごろまで収入を伴う仕事をしたい?(択一回答)
※現在収入のある仕事をしている人の場合
- 65歳くらいまで:12.9%
- 70歳くらいまで:22.8%
- 75歳くらいまで:20.1%
- 80歳くらいまで:7.4%
- 働けるうちはいつまでも:33.5%
- 仕事をしたいとは思わない:1.5%
- 不明・無回答:1.8%
60歳で完全リタイアしたいと考えている人はごく僅かであることがわかります。
理想とする老後生活は人によって異なるため、必要となる老後資金もそれぞれです。
自分の理想とする老後生活と比べて年金のみでは不足しそうという人は現役時代から対策を考えましょう。「働けるうちは働く」というのも選択肢の一つとなりますが、健康面や体力面で働くことを断念せざるを得ない可能性もあるので、「不労所得」を準備しておけると安心です。
代表的なものとしては投資信託の分配金や株式投資の配当金、不動産の賃料収入などがあげられます。
ただし、これらの資産は常にリスクがありますので、すぐに引き出せる預貯金なども準備しておきましょう。
経済状況、ライフプラン・マネープランに応じて、自分に合った方法で老後対策を進めていくのが理想です。
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」
- 内閣府「令和7年版高齢社会白書 第2節 高齢期の暮らしの動向」
奥野 友貴