6月で雨の日が続くこの時期は、家で過ごす時間が増え、「これからの暮らし」や「家計」について考えるきっかけにもなりやすい時期です。
近年の物価上昇の影響で、日々の生活に変化を感じているご家庭も多いのではないでしょうか。実際、多くの世帯で「家計の見直し」や「将来に備えた資金準備」への関心が高まっており、日常生活や貯蓄の方法を工夫する動きが見られます。
そこで今回はシニア世帯の「平均貯蓄額」に注目し、毎月の生活費や年金額など、さまざまな視点から家計管理について解説していきます。
1. 【無視できない】「健康寿命」と「平均寿命」のギャップ
厚生労働省が公表した「令和5年簡易生命表」によれば、2023年時点での平均寿命は、男性81.09歳、女性87.14歳となっています。
また、総務省が2025年1月に発表した「2024年（令和6年）労働力調査」では、就業者数6781万人のうち、65歳以上の就業者は930万人にのぼり、前年より16万人増加しています。
こうした背景のもと、シニア世代がいきいきと働き続ける姿が増える一方で、2022年時点の「健康寿命」は、男性72.57歳、女性75.45歳とされています。
「健康寿命」とは、健康上の問題がなく、日常生活に制限がない状態で過ごせる期間を指します。
健康に不安を抱えるシニア世代が増え、生活費を貯蓄から取り崩して年金生活を送る家庭も増えるかもしれません。
この時期だからこそ、貯蓄計画をしっかり立てて、年金だけに頼らず安心できる老後を目指すことが大切です。
次章では、70歳代世帯の貯蓄実態を見ていきましょう。
