株式市場の振り返り-日経平均株価は続落、一時▲327円安も徐々に切り返す

2018年12月5日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,919円(▲116円、▲0.5%) 続落
  • TOPIX 1,640.4(▲8.7、▲0.5%) 続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,012.0(▲4.7、▲0.5%) 続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:590、値下がり銘柄数:1,469、変わらず:60
  • 値上がり業種数:9、値下がり業種数:24
  • 年初来高値更新銘柄数:7、年初来安値更新銘柄数:109

東証1部の出来高は14億6,316万株、売買代金は2兆5,094億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国株が急落したことを受けて利益確定売りや投げ売りが優勢となりましたが、下値を拾う動きも見られました。

結果的に、売買代金は減ったものの、2兆5,000億円を上回っています。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しましたが、下値を固める展開となりました。米国NYダウが約▲800ドル安の急落となったことで、寄り付き直後に一時▲327円安となりましたが、その後は徐々に買い戻される展開となりました。後場の半ばには一時▲57円安まで下げ幅を縮小する場面も見られましたが、最後はやや失速して引けています。

終値は5日ぶりに22,000円を割り込む続落でしたが、懸念された下押しは見られませんでした。

なお、TOPIXも同じような値動きで続落となっています。

東証マザーズ総合指数は続落、売買代金は3日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は4,277万株、売買代金は788億円となり、いずれも前日より減少しました。特に目立ったニュースや材料もない中、出来高も低水準となり、売買代金は3日連続で1,000億円を下回っています。

また、総合指数も取引時間中には一時1,000ポイントを割り込むなど、売りが優勢となりました。最後はやや戻しましたが、続落で引けています。終値では1,000ポイントを維持しましたが、今後は個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

MUFGなどメガバンク株が揃って年初来安値更新、武田薬品工業など薬品株が買われる

個別銘柄では、ファナック(6954)が大幅続落となり、アドバンテスト(6857)は一時▲5%超安の急落となりました。

また、金融株への売りが継続し、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)のメガバンク株が揃って年初来安値を更新し、野村ホールディングス(8604)など証券株にも安値更新となるものが目立っています。

その他では、自動車株でSUBARU(7270)が、ハイテク株でシャープ(6753)やオリンパス(7733)などが年初来安値更新となったのが目を引きました。

一方、ファーストリテイリング(9983)が堅調に値を上げ、アサヒグループホールディングス(2502)はザラバで年初来安値を更新した後に買い戻され、終値は大幅上昇となりました。

また、大型買収案件に関する臨時株主総会を開催した武田薬品工業(4502)が安値更新後に買い戻されて上昇し、大日本住友製薬(4506)が+5%超高の急騰になるなど、医薬品株が総じて買われています。

新興市場(東証マザーズ)では、サンバイオ(4592)が大幅反落となり、そーせいグループ(4565)は急落となりました。また、CYBERDYNE(7779)が大幅安で4日続落となり、ユナイテッド(2497)は年初来安値更新となっています。

葛西 裕一