高度経済成長の真っただ中で働いてきた世代と、バブル崩壊やリーマンショックといった経済の荒波を乗り越えてきた世代。同じ年金制度のもとでも、現役時代の収入や働き方によって、受け取る年金額には差があります。
6月の年金支給をきっかけに、こうした「世代ごとの違い」に目を向けてみるのもよいでしょう。
本記事では、60歳代から90歳以上まで、世代別に国民年金・厚生年金の平均月額を紹介します。
老後の資金計画を考えるうえで、他の世代の年金事情を知っておくことは、将来のためのヒントになるはずです。
1. 2025年度最新！年金額は1.9％増に
公的年金額は物価や賃金を考慮して、年度ごとに見直しがおこなわれます。
2025年度は前年より1.9%の引き上げとなり、モデル夫婦世帯（※1）は月額23万2784円。国民年金の満額（※2）は月額6万9308円です。
夫婦ともに国民年金のみ（満額と仮定）を受給する世帯の場合、2人分の合算額は13万8616円となります。
※1 男性の平均的な収入（平均標準報酬（賞与含む月額換算）45.5 万円）で 40 年間就業した場合に受け取り始める年金（老齢厚生年金と２人分の老齢基礎年金（満額））の給付水準
※2 国民年金保険料を全期間（480カ月）納付した場合に65歳以降で受給できる年金額
2. 「6月支給分」から年金額が増額！年間の支給日スケジュールをおさえておこう
年金支給日は「2カ月に一度、偶数月の15日」に、前月分までの2カ月分が合算されて支給されるサイクルです。
15日が土日・祝日の場合は直前の平日に前倒しとなります。
今回の改定率が適用されるのは、6月13日（金）に支給される「4月分の年金」からです。2025年の年金支給日カレンダーも見ておきましょう。
【一覧表】2025年 年金支給日カレンダー
出所：日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」などをもとにLIMO編集部作成
年金支給日：支給対象月
- 2025年4月15日（火） ：2月・3月分
- 2025年6月13日（金） ：4月・5月分
- 2025年8月15日（金） ：6月・7月分
- 2025年10月15日（水） ：8月・9月分
- 2025年12月15日（月） ：10月・11月分
次では公的年金（国民年金と厚生年金）のしくみの基本をおさらいします。
