株式市場の振り返り-日経平均株価は続伸、大阪万博決定の“ご祝儀”買いも?

2018年11月26日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,812円(+165円、+0.8%) 続伸
  • TOPIX 1,632.2(+3.2、+0.2%) 続伸
  • 東証マザーズ総合指数 964.4(+5.2、+0.5%) 続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,119、値下がり銘柄数:915、変わらず:78
  • 値上がり業種数:24、値下がり業種数:9
  • 年初来高値更新銘柄数:29、年初来安値更新銘柄数:54

東証1部の出来高は13億3,908万株、売買代金は2兆1,733億円(概算)となり、いずれも先週末より増加しました。3連休明けで目立った材料がなかったことに加え、週末から始まるG20を控えた模様眺めムードが強まりました。

ただ、2025年万博の大阪開催が決定したことを受けた“ご祝儀”の売買も出たと見られ、売買代金は2兆円を下回ることはなかったようです。

そのような中、日経平均株価は堅調に推移しました。先週末の米国株安を懸念して、寄り付き直後に一時▲23円安となりましたが、前場の半ばからは上値を追い始めました。その後、後場の終盤には一時+191円高まで買われる場面もありましたが、最後はやや売りに押されています。それでも続伸で引け、終値で4日ぶりに21,800円台を回復しました。

なお、TOPIXも同じような値動きで続伸となりましたが、上昇率は日経平均株価を大きく下回りました。これは、日経平均株価を構成する大型株に対する買い戻しが圧倒的に優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は続伸、売買代金は10日連続で1,000億円割れの薄商い

東証マザーズの出来高は3,393万株、売買代金は648億円となりました。出来高は先週末より減少しましたが、売買代金は横ばいでした。新興市場では個人投資家の物色意欲回復が遅れており、出来高は3日連続で4,000万株を下回る低調となり、売買代金は10日連続で1,000億円を割り込んでいます。

ただ、総合指数は続伸となりました。再び1,000ポイント回復が近づきましたが、今後は引き続き個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

ユニーファミマHDが6日連続の年初来高値更新、SMFGは連日の年初来安値更新

個別銘柄では、株価上昇が続くユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が一時+7%超高の急騰となり、6日連続で年初来高値を更新しました。一体、この株はいつまで上昇が続くのでしょうか?

さらに、この上昇に連れ高になるように、ローソン(2651)も大幅上昇となって年初来高値を更新し、セブン&アイ・ホールディングス(3382)も値を上げました。

また、ファナック(6954)、ダイキン工業(6367)、日東電工(6988)など株価指数への寄与度の高い値嵩株が大幅高となっています。その他では、任天堂(7974)、日立建機(6305)、三菱自動車(7211)などの大幅上昇が目を引きました。

一方、先週末に売られた銀行株が続落となり、三井住友フィナンシャルグループ(8316)は連日で年初来安値を更新しました。

また、ハイテク株ではオリンパス(7733)が大きく値を下げ、ルネサスエレクトロニクス(6723)は安値更新となっています。その他では、しまむら(8227)やピジョン(7956)など内需関連株の一角が売られました。

新興市場(東証マザーズ)では、サンバイオ(4592)が取引時間中に年初来高値を更新するなど値を上げて、ついに時価総額でトップに立ちました。一方、第2位に転落したメルカリ(4385)は続落となり、公開価格(3,000円)を大きく割り込んだままとなっています。

その他では、ZUU(4387)が連日の急騰となり、ドリコム(3793)も堅調に推移しました。

葛西 裕一