株式市場の振り返り-日経平均株価は続落、一時▲340円安もその後は巻き返す

2018年11月21日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,507円(▲75円、▲0.4%) 続落
  • TOPIX 1,615.8(▲9.7、▲0.6%) 続落
  • 東証マザーズ総合指数 946.9(▲3.4、▲0.4%) 続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:596、値下がり銘柄数:1,431、変わらず:85
  • 値上がり業種数:2、値下がり業種数:32
  • 年初来高値更新銘柄数:9、年初来安値更新銘柄数:303

東証1部の出来高は13億9,258万株、売買代金は2兆4,105億円(概算)となりました。出来高は前日より減りましたが、売買代金は増加しています。米国NY市場の急落を受けて売りが優勢になった一方で、下値を拾う動きも見られました。全体的には模様眺めムードでしたが、売買代金は2兆5,000億円を伺う展開になるなど、閑散相場という状況ではなかったようです。

そのような中、日経平均株価は終日マイナス圏での推移となりましたが、底堅さを見せた値動きでした。米国株の急落を嫌気して、寄り付き直後には一時▲340円安まで売られましたが、その後は徐々に下げ幅を縮小しました。

大引け直前には一時▲32円安まで切り返しましたが、プラス圏へ浮上することはなく続落で引けています。米国株急落を勘案すれば、大いに健闘したと言えましょう。

なお、TOPIXも同じような値動きで続落となりましたが、下落率は日経平均株価よりやや大きくなりました。

東証マザーズ総合指数は続落、売買代金は8日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は3,870万株、売買代金は667億円となり、いずれも前日より減少しました。新興市場では個人投資家の物色意欲回復が遅れており、出来高は4,000万株を下回る低調で、売買代金は8日連続で1,000億円を割り込んでいます。

また、総合指数も小幅下落となる続落で引けました。このまま1,000ポイント回復を目指すのか、引き続き個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

高島屋とオリンパスが暴落、ユニーファミマHDは4日連続の高値更新

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が値を下げ、ファナック(6954)も小幅続落となりました。

また、前日に600億円の転換社債発行を発表した高島屋(8233)が、希薄化懸念から一時▲18%超安の大暴落となっています。

さらに、後場に社内弁護士が中国子会社での不正疑惑をめぐる訴訟で緊急会見を行ったオリンパス(7733)も一時▲12%超安の暴落となり、年初来安値を更新しました。

その他では、寄り付き直後の大幅安で多くのハイテク株が急落し、日立製作所(6501)、パナソニック(6752)、TDK(6762)などが年初来安値更新となり、任天堂(7974)も急落して安値更新となりました。ただ、その後は買い戻されて、終値は上昇となる銘柄も散見されています。

一方、東京エレクトロン(8035)が一時+6%高に迫る急騰となり、アドバンテスト(6857)、SUMCO(3436)なども大幅高となるなど、半導体関連株に買い戻しが入りました。

また、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が4日連続で年初来高値を更新し、東京電力ホールディングス(9501)も再び高値更新となっています。

なお、衝撃のゴーン容疑者逮捕となった翌々日の日産自動車(7201)は小幅高、三菱自動車(7211)は取引時間中に年初来安値を更新しましたが、終値は小幅安まで切り返して引けました。

新興市場では、時価総額第2位となったサンバイオ(4592)が小幅高となり、時価総額が最大のメルカリ(4385)は変わらずで引けました。

葛西 裕一