5. 【豆知識】「年金生活者支援給付金」は意外と新しい制度

年金生活者支援給付金が創設されたのは、実は比較的最近のことです。

初めて支給されたのは2019年10月からで、消費税率が10%に引き上げられたタイミングに合わせて、一定基準に該当する年金受給者の生活を支援するために導入されました。

制度創設時の試算では、

  • 老齢年金生活者支援給付金の対象者は約610万人
  • 補足的老齢年金生活者支援給付金の対象者は約160万人
  • 障害年金生活者支援給付金と遺族年金生活者支援給付金の対象者は合わせて約200万人

と見込まれていました。

毎月の年金に上乗せされることで、日々の生活費や医療費などの足しになる「年金生活者支援給付金」。多くの支給対象となる年金受給者にとって、生活を支える上で重要な役割を果たしています。

消費税率引き上げという社会的な変化に対応し、特に経済的に厳しい状況にある年金受給者の生活を支援するために創設された、比較的新しい制度なのです。

6. 9月に請求書が届いたら「年金生活者支援給付金」の申請を!

今回は、低年金の方向けの公的支援制度「年金生活者支援給付金」について解説しました。年金生活者支援給付金は、年金に加えて、生活を支える大切な支えになってくれます。受給するためには、ご自身で請求手続きを行う必要があります。もし、自分やご家族が対象になるかもしれないと思ったら、ぜひ一度、日本年金機構のウェブサイトなどで確認してみましょう。賢く公的な制度を活用して、これからの生活にゆとりをもたせていきたいですね。

参考資料

足立 祐一