6. いまどきシニア【国民年金・厚生年金】みんなの平均はいくら？
厚生労働省年金局が公表する「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、65歳以上の各年齢における平均年金月額は、国民年金のみの受給権者で5万円台、厚生年金（国民年金部分を含む）の受給権者で14万円台～16万円台です。
ただし一人ひとりが実際に受け取る年金額は、現役時代の年金加入状況により個人差があります。グラフを交えながら、国民年金と厚生年金の「平均年金月額と個人差」を見てみましょう。
6.1 【老齢年金世代】国民年金・厚生年金「平均年金月額と個人差」
60歳～90歳以上の全受給権者の平均年金月額は下記の通りです。
国民年金（老齢基礎年金）
- 〈全体〉平均年金月額：5万7584円
- 〈男性〉平均年金月額：5万9965円
- 〈女性〉平均年金月額：5万5777円
厚生年金（国民年金部分を含む）
- 〈全体〉平均年金月額：14万6429円
- 〈男性〉平均年金月額：16万6606円
- 〈女性〉平均年金月額：10万7200円
平均年金月額は、国民年金のみを受け取る場合は男女ともに5万円台ですが、厚生年金を受け取る場合は男性16万円台、女性10万円台と差があります。
7. まとめ
今回は総務省統計局のデータをもとに令和シニアの家計事情について詳しく見てきました。
60歳代後半、70歳代前半、75歳以上の家計収支について、それぞれ年代別に見ると、収入である社会保障給付（主に年金）はどの年代も21万円前後となっています。
一方、支出に関しては60歳代後半が35万円台、70歳代前半が30万円台、75歳以上では27万円台と年代で大きな差が見られました。
人によりますが、60歳代だとまだ住宅ローンの支払いや教育費の負担があるという方もいるため、支出が多くなっているようです。
年齢が上がるにつれて支出も少なくなっていますが、それでも収入より支出の方が上回る状況となっています。
老後の収入や支出がいくらぐらいかは人それぞれで異なりますので、一概に「老後に受け取れる年金は21万円前後で生活費はだいたい27万円から35万円くらいかかる」とは言い切れません。
そのため、「自分の世帯」に置き換えたうえで、現役時代のうちからシミュレーションしておけたら良いですね。
年金収入に関しては、ねんきんネットやねんきん定期便で年金見込額の確認ができます。支出に関しては、老後にいくらぐらい生活費がかかるかをイメージしながら試算してみましょう。
