5. 年金額は「年金額改定通知書」「年金振込通知書」で確認
「年金額改定通知書」では改定後の年金額、「年金振込通知書」では実際に振り込まれる金額を確認できます。
年金と年金生活者支援給付金の両方を受給している方には、これら2つの通知書が1枚のはがきにまとめられて届きます。
「年金額改定通知書」「年金振込通知書」には、主に以下の内容が記載されています。
- 国民年金(基礎年金)の基本額、支給停止額、年金額の各金額
- 厚生年金保険の基本額、支給停止額、年金額の各金額
- 国民年金(基礎年金)と厚生年金保険の年金額の合計額
- 1回に支払われる年金額(控除前)
- 介護保険料額
- 後期高齢者医療保険料、国民健康保険料(税)
- 所得税額および復興特別所得税額
- 個人住民税額
- 控除後振込額
受け取る年金額や、差し引かれる税金・社会保険料などが詳しく記載されています。
実際に振り込まれる金額は「控除後振込額」となりますが、どのようなお金が差し引かれているのかを確認しておくとよいでしょう。
なお、通知書は例年6月上旬から中旬にかけて順次発送されますが、在職中で5月分以降の年金が支給停止となる一部の方には、5月上旬に発送されます。
6. まとめにかえて
2025年度は年金支給額が前年度比1.9%引き上げられ、6月分から改定後の金額が反映されます。
「年金振込通知書」は6月上旬から中旬にかけて届き、差し引かれる税金や社会保険料を含めた「控除後の振込額」が確認できます。
なお、厚生年金の受給者のうち、月20万円以上を受け取っている人は約16.3%にとどまり、多くの方はそれ以下の支給水準です。
将来の年金額を増やすには、60歳以降も働く、繰下げ受給を活用する、国民年金の付加年金に加入するなどの選択肢があります。
通知書をしっかり確認し、自分の受給状況と今後の備えを見直すきっかけにしましょう。
参考資料
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「年金の繰下げ受給」
- 日本年金機構「国民年金付加年金制度のお知らせ」
- 日本年金機構「年金額改定通知書」と「年金振込通知書」(年金受給者用:はがきサイズ)
加藤 聖人