2025年4月18日に総務省統計局より公表された「2020年基準 消費者物価指数 全国 2025年(令和7年)3月分(2025年4月18日公表)」によると、総合指数は111.1で前年同月と比較すると3.6%上昇しています。
物価高が続くなか、日々の生活費や将来の老後資金に不安を感じ、貯蓄について見直そうと考えている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、20歳代から50歳代の平均貯蓄額の実態や、実際の貯蓄額と目標金額との乖離について紹介します。
2024年12月18日に公表されたJ-FLEC金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査(2024年)(二人以上世帯調査)」の資料をもとに紹介します。
1. 【二人以上世帯】20歳代~50歳代の貯蓄事情
ここでは、二人以上世帯の20歳代~50歳代までの実際の貯蓄額や目標とする金融資産額などの貯蓄事情を紹介します。
1.1 【二人以上世帯】20歳代~50歳代の平均貯蓄額と中央値
二人以上世帯における20歳代~50歳代までの、平均貯蓄額と中央値を見ていきましょう。
【二人以上世帯・20歳代~50歳代の平均貯蓄額と中央値】
年代:平均貯蓄額:中央値
- 20歳代:382万円:84万円
- 30歳代:677万円:180万円
- 40歳代:944万円:250万円
- 50歳代:1168万円:250万円
平均値とは、すべてのデータを合計して、数の個数で割ったもので、極端に大きな金額や小さな金額の影響を受けやすい特徴があります。
一方、中央値はすべてのデータを小さい順に並べたとき、ちょうど真ん中にくる値を指し、実際の貯蓄額に近い数字の目安とされています。
そのため、一部の高額貯蓄者が平均貯蓄額を大きく押し上げていることを意味します。
実際には、多くの世帯が中央値に近い貯蓄額と考えられています。
1.2 【二人以上世帯】20歳代~50歳代の金融資産目標金額
ここでは、二人以上世帯における20歳代~50歳代までの金融資産目標金額を紹介します。
【二人以上世帯・20歳代~50歳代の金融資産目標金額】
年代:平均貯蓄額:中央値
- 20歳代:1880万円:1000万円
- 30歳代:2908万円:1000万円
- 40歳代:3174万円:2000万円
- 50歳代:2891万円:2000万円
高い貯蓄目標はあるものの、実際の貯蓄額との差があることがわかります。
たとえば20歳代は、目標の平均貯蓄額は1880万円に対し、中央値は1000万円です、
しかし、実際の貯蓄額は平均で382万円、中央値は84万円となっており、平均貯蓄額は1500万円以上の差が開いています。
目標額は現実を大きく上回り、貯蓄に対する理想は高いといえるでしょう。