株式市場の振り返り-日経平均株価は小反発、急落翌日としては物足りない反発

2018年11月14日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,846円(+35円、+0.2%) 小反発
  • TOPIX 1,641.2(+2.8、+0.2%) 4日ぶり小反発
  • 東証マザーズ総合指数 948.7(▲9.9、▲1.0%) 3日続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:756、値下がり銘柄数:1,292、変わらず:63
  • 値上がり業種数:16、値下がり業種数:17
  • 年初来高値更新銘柄数:9、年初来安値更新銘柄数:95

東証1部の出来高は14億3,201万株、売買代金は2兆4,905億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米国NY市場の続落を受けて様子見スタンスが継続した一方で、前日の急落で割安感が出た銘柄を買い戻す動きも見られました。売買代金は2兆5,000億円に届きませんでしたが、閑散相場という状況ではなかったようです。

そのような中、日経平均株価はやや方向感に乏しい値動きとなりました。前日の急落による反動もあり、前場の序盤には一時+180円高まで上昇しましたが、前引け直前には一時▲45円安のマイナス圏に沈む場面も見られました。その後は前日終値を挟んだ攻防となり、最後は小反発で引けています。ただ、急落翌日としては物足りない反発だったと見ていいでしょう。

なお、TOPIXも同じような値動きとなり、4日ぶりの小反発となりました。

東証マザーズ総合指数は3日続落、売買代金も3日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は6,377万株、売買代金は885億円となりました。出来高は前日並みでしたが、売買代金は増加しています。先週は回復感が見られていた個人投資家の物色意欲が減退し、増加した売買代金も3日連続で1,000億円を割り込んでいます。

また、総合指数も3日続落となり、盛り上がりに欠けた1日でした。このまま1,000ポイント回復を目指すのか、引き続き個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

ソフトバンクGが急騰して続伸、場中に決算発表の大塚ホールディングスは急落

個別銘柄では、ソフトバンクグループ(9984)が+5%高に迫る急騰となり、花王(4452)、安川電機(6506)、日東電工(6988)などが大きく値を上げました。

また、ハイテク株に対する買い戻しも目立ち、シャープ(6753)、TDK(6762)、アドバンテスト(6857)、ルネサスエレクトロニクス(6723)などが大幅高となっています。

さらに、自動車株も買い戻され、マツダ(7261)、スズキ(7269)、SUBARU(7270)などが大幅上昇となりました。

その他では、前日に決算発表を行った三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)が買われ、急騰した東京電力ホールディングス(9501)が年初来高値を更新したことが目を引きました。なお、5日連続で年初来安値を更新していたLIXILグループ(5938)は大幅反発となっています。

一方、ファーストリテイリング(9983)が大幅安となり、前日に決算を発表したリクルートホールディングス(6098)も一時▲4%超安の大幅下落となりました。

また、テルモ(4543)やエーザイ(4523)など医薬品株が売られ、とりわけ、後場に業績下方修正を発表した大塚ホールディングス(4578)は、その直後に一時▲8%超安の急落となる場面が見られています。

その他では、前日にストップ安となったTATERU(1435)が一時▲15%安に迫る連日の暴落となったことが注目を集めました。

新興市場では、前日に暴落したキャリア(6198)がまたしても暴落して年初来安値を更新し、インターネットインフィニティー(6545)も大暴落してストップ安で引けました。また、時価総額が最大のメルカリ(4385)は大幅続落となり、ZUU(4387)も大きく値を下げています。

葛西 裕一