2018年11月13日に行われた、エコモット株式会社2019年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:エコモット株式会社 代表取締役 入澤拓也 氏
エコモット株式会社 取締役 管理部長 工藤貴史 氏

2019年3月期 第2四半期決算トピックス

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工藤貴史氏:あらためまして、取締役管理部長の工藤と申します。よろしくお願いいたします。私からは、決算概要のご説明をさせていただきます。お手元の資料の、7ページからご説明申し上げます。

第2四半期決算概要ということで、まずトピックスとしては、売上高の拡大。対前期でプラス8.1パーセント、対計画でプラス3.8パーセントとなっております。通期営業利益計画も堅調に推移しておりまして、対計画で(プラス)2,200万円という結果になっております。

(参考)売上高・営業利益の季節的変動について

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まず最初に、当社の実績変動についてご説明申し上げます。

当社は例年、第1四半期・第2四半期は(営業利益で)赤字となっております。今年(2019年3月期)も、第2四半期で営業利益は赤字となっておりますが、第3四半期以降に売上はピークがきますので、第3四半期からは四半期単体で黒字を見込んでおります。

業績ハイライト

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業績ハイライトです。

売上高・売上総利益とも、対前年同期比でプラス5,000万円・プラス4,000万円となっております。対計画比でも、プラス2,400万円・プラス2,300万円となっております。

営業利益ですが、前年度のマイナス3,900万円から(今年度は)マイナス7,000万円と、前年同期から3,000万円ほど減少しているのですが、これは販売管理費、とくに人件費の増加がありましたので、前年度よりも3,000万円ほど減少しております。

ただ、当初計画で人件費の増加を見込んでおりますので、対計画比では売上総利益が増加した分、営業利益もプラス2,200万円と、計画どおりに増加しております。

四半期業績、各種指標推移

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次に、四半期の業績推移です。

昨年(2018年3月期)の第1四半期から当期(2019年3月期の)第2四半期までを並べております。緑のグラフが売上高になっております。濃い緑がストック売上高です。

昨年の第1四半期・第2四半期よりも、当期の第1四半期・第2四半期が、売上高もストック売上高も増加しております。

しかし、販売管理費、人件費が年々増加しておりますので、とくに第2四半期においては売上高も増加しておりますが、営業利益がマイナスという状況になっております。人件費の増加(要因)といいますか、今後の事業の基盤拡大に向けた投資については、後ほど入澤からご説明申し上げます。

ソリューション別売上高の増減要因

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続きまして、ソリューション別売上高の増減要因です。

インテグレーションソリューションは前年同期比でプラス88.4パーセントと、約倍になっております。KDDIとのアライアンス強化に伴う受注拡大が、主な要因となっております。

コンストラクションソリューションは、前年同期比でプラス2,000万円、対計画比でマイナス5,000万円となっております。前年度から、引き続き堅調に受注件数が拡大しておりまして、前年同期比ではプラスになっておりますが、計画に見込んでおりました防災市場の受注拡大が少しずれ込んでしまって、対計画ではマイナスとなっております。

モニタリングソリューションに関しては、対前年同期・対計画とも微増となっております。

GPSソリューションは、対前年ですとややマイナスになっておりますが、対計画ではプラス6,500万円と、大きく増加しております。

これは、OEM提供先……GPSの「Pdrive」という(モバイル通信を搭載した高性能ドライブレコーダー)製品を販売する先への売上減少を、計画上は見込んでいたのですが、見込んでいた減少よりも減少(幅)が少なく、需要があり、対計画でプラス6,500万円となっております。

全社の売上では、対前年でプラス5,000万円、対計画でプラス2,400万円となっております。

営業利益増減分析

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続きまして、営業利益の増減分析です。

前年(2018年3月期)の第2四半期でマイナス3,900万円だった営業利益が、当期(2019年3月期第2四半期)はマイナス7,000万円となっております。

その増減理由としまして、まず売上拡大に伴う粗利増加が4,000万円ございました。

人件費・採用関連費用の増加により、利益の圧縮がマイナス4,400万円あります。人件費が増えたことによって、旅費交通費ですとか支払手数料、その他の経費も増えておりますので、人材増に伴う費用が増加したため、前年第2四半期よりも営業利益が減少したという結果になっております。

貸借対照表

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続きまして、貸借対照表です。

今年(2018年)の6月に東証マザーズに上場しましたので、その際に調達した約3億6,200万円により、自己資本が増加しております。自己資本比率が51.7パーセントと、プラス17.5パーセント向上しております。

流動資産は、現金及び預金の増加や、事業拡大に向けた製品在庫の増加によって、増加しております。

キャッシュ・フロー計算書

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最後に、キャッシュ・フロー計算書です。

まず、営業活動によるキャッシュ・フローです。当社は下期偏重でして、第2四半期は毎年営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスになる傾向にございます。

今期は、とくに大きくマイナスになっておりますが、これは戦略的キャッシュアウト・フローがあったということで、製品の仕入れが第2四半期中に多くありまして、一時的なキャッシュアウトがあったため、大きくマイナスとなっております。

財務活動によるキャッシュ・フローは、先ほど申し上げた、当初上場の際に調達した資金による増加になっております。

私からは以上となりますので、入澤にバトンタッチします。

今期事業運営の主な進捗状況、トピックス(サマリー)

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入澤拓也氏:それではあらためまして、私から、今後の事業運営の進捗状況とその他諸々を発表していきたいと思います。

まず、お手元の資料がちょっと細かいので、目を通していただければと思いますが、当期はとにかく「コンストラクションソリューション」という建設現場向けのソリューション、防災市場に対する営業強化をしていこうということで、人員を大幅に補強しております。

こちらは、先ほど工藤から説明がありましたように、人件費のところが(増えておりまして、その要因としては)思った以上に計画人員を上回る人員補強を達成できていると(いうことです)。これは、マザーズに上場したことによって、けっこう良い人材が来てくれているということもあって、「採っておこうかな」という流れもありまして、採用を進めていると(いうことです)。

また、新商品もいろいろ出しておりまして、リリースも出しています。(熱中症対策システムの)「ヒートロイド」ですとか、(遠隔監視カメラシステムの)「ミルモット」シリーズの新しいものを出すとか、そのようなことをやっております。

また、新規市場創造収入で、新製品・サービスの開発ということで、LPWA(Low Power Wide Area)のものを、今期は力を入れて開発しているところでございます。

(参考)2019年3月期業績予想の考え方

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それらを踏まえて、今期の業績予想に関しましては、売上高が19億円、営業利益が1億3,300万円の目標を据え置いております。

「現場ロイド」への営業リソース集中

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まず「現場ロイド」への営業リソース集中について、具体的な話でいくと、地方の営業マンを非常に強化しておりまして、地方で採用を進めております。

中でも東京・仙台・関西など、今まで1名や2名しかいなかったところに、もう1名~2名追加するということで、さらに営業力をアップしていくことをやっております。

また、新しい商品強化ということで、「ヒートロイド」という熱中症対策(システム)の実現ということで、こちらも(ご紹介します)。今年は夏場が過ぎてしまって、もう今から(のご提供)というのはなかなかないのですが、「サインロイド2」という別の商材が非常に伸びています。それが派生した商品なのですが、こうしたものも比較的伸びているかなと思います。

LPWA各種規格への対応、「IoT×新技術」での付加価値提供

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また、LPWAなのですが、これも先週(2018年11月8日)リリースしましたセルラーLPWA(LTE-M)へ対応した、「HLP-200」という(ハンディ位置情報)デバイスを開発しております。

こちらはハンドキャリーできるデバイスで、「どこに人がいるか」「ものがどこにあるか」を、簡単に管理できるものです。今までLTEではできなかった、「通信料が高い」とか「電源が長くもたない」とか、そのような弱点を克服した商材となっておりますので、こちらで新しいソリューションを創っていきたいと考えております。

また、LoRaへの対応ということで、同じLPWAでもLoRaという別規格の傾斜計のリリースを予定しております。こちらも今、仮囲いが壊れた時の監視のようなものに使っていただけるということで(開発推進を)やっております。

また、「IoT×新技術」ということで、こちらも古野電気さんと(協業で、準天頂衛星システムの)「みちびき」の対応高精度3次元変位計測システムの「DANA」の、クラウド版である「DANA CLOUD™」を提供開始ということで、今は目下開発をやっておりまして、間もなくリリースされる予定でございます。

また、「IoT×ストリーミング配信」ということで、車の自動運転などの分野において、「車も人が運転しなくなったら、ずっと誰かが見守ってあげなければいけないよね」というところもあって、車のストリーミング(配信)も今は非常に脚光を浴びています。当社はそれに先駆けて、ストリーミング配信技術を使ったビジネスモデルを、今検討しているところでございます。

営業・開発体制強化に向けた人員採用強化

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こちらが、人員の採用状況でございます。

今期は入社が決まっている方も何名かいらっしゃいますので、まだもう少し増える予定でございます。もしかしたら計画以上になるかもわからないのですが、今のところ順調に推移しています。

昨年からの大規模災害とエコモットの対応

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3つ目に、防災ソリューションの取り組みということで、お話ししたいと思います。

まずは、(2018年)9月6日にありました北海道(胆振東部)の震災におきまして、亡くなられた方々へご冥福をお祈りするとともに、ご支援いただいた方々に厚く御礼申し上げる次第でございます。

我々は「北海道の企業として、何かやれることはないのか」ということで、(震災の)当日の次の日にカメラを設置しに行くなど、いろいろなお手伝いをさせていただきました。

それに限らず(2017年7月5~6日の)九州北部豪雨ですとか(2018年6月28日~7月8日の)西日本豪雨とか、去年・今年と、災害が多く続いています。

そのような中、我々のモバイル(回線)、そしてソーラー(電源)などの(防災)ソリューションも、非常にご活用いただいておりまして、なんとか二次災害を防ぐというところをやっている次第でございます。

「北海道胆振東部地震」における防災システム設置状況

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こちらが、「北海道胆振東部地震」における防災システム設置状況です。

ソーラー(電源)とモバイル(回線)でやりますので、非常に早く付けられるということです。土砂崩れは二次災害が一番怖いもので、1回崩れたら、雨が降ったらまた崩れてくることもありますので、それを監視するという目的で、9セットほど「緊急災害用監視カメラシステム」をつけさせていただいております。

政府の防災への取り組み

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また、つい最近発表になりましたが、昨年(2017年)に比べて多めの補正予算がついています。とくに、防災に関する補正予算もたくさんついております。

来年の6月くらいまでにかけて、こうした補正予算に関する事業等も出てきます。我々は、その防災のIoTということでやっておりますので、こうした「チャンス」と言ったらあれですが、機会を逃さないように、しっかりした営業活動をしていきたいと思っております。

主な営業活動状況

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主な営業活動状況です。

先ほど工藤からも(説明が)ありましたように、非常に提案・受注をしているのですが、売上計上的に(2018年)9月に間に合わなかったものがいくつかございまして、少し見た目は少なくなっておりますが、受注は堅調に推移しているかなと思っております。

主な製品・サービス開発状況

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(主な製品・サービスの)開発状況としては、こちらに記載のとおりとなっております。

BtoBtoC型防災ソリューション「MOTENAZ CLOUD」のサービス概要

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(BtoBtoC型防災ソリューションの)「MOTENAZ CLOUD」を始めようということで、実証実験を始めております。

こちらはどのようなものかというと、北海道に、先日たくさんのインバウンド観光客がいらしたのですが、停電になってホテルにも泊まれなくて、追い出されてしまって、結果的に地下街に泊まっていたということがありました。

「そうした観光客に対する防災意識というものが、今まではなかったよね」という反省から、観光客に対して、いわゆる「おもてなし」というところで、位置情報などを常に把握しながら、「やはり何か有事の時には、ホテルに来てくれた方であったりとか、北海道に来てくれた方々を守ろう」という取り組みについて、今は札幌市さんと一緒に実証実験をやっていくということです。

この「MOTENAZ CLOUD」は、「HLP-200」という(ハンディ位置情報の)端末を観光客の方に持っていただいて、「何かあった時は、そのボタンを押してくれれば駆けつけますよ」というサービスを、今検討しております。

こちらも、実際には端末を持たせて、そのような安心・安全を届けるのですが、「インバウンド観光客が、どのような行動をしているのか」というデータを、今まで北海道としては取っていなかったということもあって、新しい観光資源の発掘などにも活用していきたいということで、裏側ではそのような実証実験もやっていくことを考えております。こちらも、上手くいけば事業化していって、全国に広げていきたいと思っております。

通期業績予想

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最後に、今期の業績予想となります。

先ほど申し上げたとおり、今期の通期業績予想としては据え置いております。売上高は19億2,400万円、営業利益は1億3,300万円としております。

比較的、我々は第3四半期・第4四半期に(売上が)どうしても寄ってしまう事業形態となっておりますので、第2四半期までの推移で、なかなかみなさま方のご期待に応えにくかった部分も若干あったかもしれないのですが、なんとか後半で巻き返していければと思っております。

以下は添付資料となりますので、割愛させていただきます。ご清聴、どうもありがとうございました。

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