結婚後も共働きというケースが増えている今、最初から自分の適性を理解し、やりたいことが決まっていれば問題ありませんが、女性にとって就活で総合職か一般職かというのはライフイベントを考えた時に悩むポイントになると思います。

筆者は新卒時に総合職で入社しましたが、結婚や子育てを見越して転職し一般職に変わったので、業種は異なるもののそれぞれの職種を経験しました。そこで今回は、それぞれのメリット・デメリットや実際に体験して感じたことをご紹介します。

自分でプロジェクトを動かす総合職 − やりがいはあるが責任も重い

総合職は営業でも事務系でも、自分が主体的に動きプロジェクトを動かしていきます。

プロジェクトを上手く動かせた場合は達成感・やりがいはありますが、期待が大きかったりノルマがあったりと常に大きなプレッシャーの中で働かなければいけません。

昇進もやはり気になるところで、女性だから昇進を最初から諦めることなく、前向きに目標達成に取り組む女性が多いと感じました。

また、全国に支店がある会社なら、転勤を伴うということは忘れてはいけません。

総合職のサポートが主な業務の一般職 − 事務の正確さを求められる

一般職の仕事は、自分が主体的に仕事を動かすよりも、サポートするのが好きな方に向いていると言えます。ノルマなどは基本的にはありませんが、事務の正確さを求められます。

ノルマがないぶん精神的には楽でしたが、正しく仕事がこなせて当たり前という環境なので、ミスに対する目は厳しいと感じました。

基本的には定時に近い時間で早めに帰れるので、仕事後に習い事をしたり家事をしたりと急な残業が入りやすい総合職に比べると、プライベートとの両立も上手くいきやすいでしょう。

ただし、筆者の務めていた会社は繁忙期は作業量が増えて終電間際まで仕事をしないと間に合わない環境だったので、会社によりけりというところもあります。

結婚・出産のことを考えたらどちらがいいの?

結婚や出産、また育休の制度を考えるとやはり一般職の方が有利だと筆者は感じました。一般職の仕事は、制度が整っている会社なら後任の派遣の方に仕事を引き継いで、育休も期限いっぱい取りやすい場合が多いでしょう。

復帰後は時短勤務で働けますし、夫の転勤があった場合には、全国に支店があるような会社なら一緒に転勤するということもできます。

総合職の場合は制度上は育休の制度があるとしても、昇進のことを考えると早めに復帰した方が良いですし、社内だけで完結する仕事でなければ復帰してからも時短で働くのは難しいでしょう。

また、転勤も伴うので、夫婦で総合職の場合はお互いの転勤に振り回されて一緒に暮らせないという可能性もあります。

しかし、仕事をしながら家事・育児をするということは職種や仕事の負荷の大きさに関係なく大変なことなので、一般職で制度的には整っていても必ずしも楽ができるというわけではありません。

総合職は大変かもしれないが続ける方法はある

一般職の方が仕事がしやすいと述べましたが、総合職で結婚して子供を育てながら仕事を続けている人もいます。

両親が近くに住んでいれば頼ることもできますし、ヘルパーやベビーシッターを雇ったり、家事も家事代行に頼んだりという選択肢もあります。

賛否両論あるとは思いますが、総合職の場合はお金が入ってくるのですから、時間をお金で買うというやり方で解決できるのです。

最近は少し改善されているようですが、女性のキャリアは一度ブランクができるとなかなか元に戻れません。

子供が小さい時は無理をして良心が痛むかもしれませんが、自分の一度しかない人生でやりがいを求めるならキャリアを諦める必要はないと思います。

どちらを選んでも両立は大変、情熱を注げる仕事を選ぼう!

筆者は結婚や子育てを考えて一般職に転職しましたが、夫の会社の都合もあり結局辞めてしまいました。

時短の制度も整っており、比較的働きやすい環境ではあったのですが、子育てと仕事を天秤にかけた時に無理してまで働きたいと思える仕事ではなかったのです。

結婚後のプライベートの時間を充実させるために一般職を選びましたが、基本的な自分の適性は総合職寄りなので、転職するにしても総合職を選べばよかったと後悔しています。

また、今はフリーランスとして自分を売り込みながら仕事をする日々なのですが、総合職の営業経験があったからこそ独立しても上手く行っているとも思います。

一般職にしても総合職にしても、女性が家事や育児をしながら働くのはとても大変なので、やりがいを感じられる仕事でなければ続けるのは難しいものです。

どちらが良いか迷った場合は、自分のやりたいことや適性に向き合い、「ちょっと無理してでも頑張りたい」と思えるものを選んでください。

勝目 麻希