6月に入り、本格的な梅雨の季節がやってきます。夏のボーナス時期も近づき、家計を見直そうと考えている方も多いのではないでしょうか。そんな中、年金で生活している方にとっては、長引く物価高が大きな悩みの種となっています。
そこで注目したいのが「年金生活者支援給付金」です。この制度は、年金とその他の収入を合わせても、所得が一定基準に満たない方に対して支給される国の制度です。ただ、この給付金は申請しなければもらえません。
この記事では、年金生活者支援給付金制度の概要や対象条件、申請方法などを、分かりやすく解説していきます。
1. いまどきシニアの国民年金・厚生年金の平均月額
厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。
ただし現役時代の年金加入状況により、厚生年金を月額20万円以上受け取る人から月額1万円未満となる低年金の人まで、大きな個人差があります。
年金とその他の所得を含めても、一定基準以下の低所得となる場合「年金生活者支援給付金」の支給対象となるかもしれません。
2019年にスタートした「年金生活者支援給付金」は、老齢基礎年金、障害基礎年金、遺族基礎年金を受給中で一定要件を満たす人が、年金に上乗せして受け取れる給付金です。
次では、この「年金生活者支援給付金」の支給要件や金額について整理していきましょう。