PGF生命「2025年の還暦人に関する調査」によれば、今年還暦を迎える方の貯蓄金額は平均で2469万円(2025年5月13日公表)。
詳細を見ると「100万円未満」(30.0%)が最も多く、「100~300万円未満」(15.8%)、「500~1000万円未満」(11.8%)などとなっており、貯蓄がない世帯とある世帯で大きく分かれています。
8年間の調査の推移をみると、平均は2469万円といっても今年が最も低くなっています。これには物価高などにより貯蓄を切り崩しているなどが考えられるでしょう。
では、老後の収入の柱である公的年金は、平均でみなどれくらい貰えるのでしょうか。
年金額によっても老後の必要金額は異なります。今回は平均年金月額をさまざまな角度でみていきましょう。
1. 公的年金制度の仕組みを解説
日本の公的年金制度を確認しましょう。
1.1 1階部分:国民年金
- 加入者:日本に住む20歳以上から60歳未満の全ての人が原則加入
- 保険料:全員一律
- 受給額:保険料を40年間欠かさず納めれば満額
1.2 2階部分:厚生年金
- 加入者:会社員や公務員、またパートで特定適用事業所に働き一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せで加入
- 保険料:収入に応じて(上限あり)変わる
- 受給額:加入期間や納めた保険料により個人差あり
日本の年金は国民年金と厚生年金の2階建てです。
国民年金は20歳以上60歳未満のすべての人が原則加入し、保険料は一律です。
一方で厚生年金は会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入し、収入に応じた保険料を支払うという違いがあります。