4. まとめにかえて【年金豆知識】年金をもらう手続き&5年の時効
今回は、65歳以上単身世帯の家計事情や、2025年度の年金額改定に関する情報を整理してお伝えしました。
老後に受け取る年金額は現役時代の年金加入状況によって個人差が出ます。平均額を鵜呑みにすることは避け、「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」でご自身の年金見込み額を把握しておきましょう。
公的年金の受給には、年金請求書の提出が必要です。65歳になったからといって、自然に老齢年金が振り込まれるわけではありません。
年金受給開始のタイミングに先立ち日本年金機構から届く「年金請求書」を記載し、添付資料ととも提出する必要があります。
住所変更などが原因で年金請求書が届かなかった、年金請求書は届いていたが提出を忘れていた、などで年金の請求が遅れてしまった場合でも、さかのぼって年金を受給することが可能です。
ただし、年金には「5年の時効」がある点には注意が必要です。年金を受ける権利(基本権)は、権利が発生してから5年経過すると時効消滅となります。
やむ得ない事情がある場合は、書面で申し立てをおこなうことで年金を受け取れることがあります。まずは年金事務所に相談してみましょう。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2024年(令和6年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「令和7年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「老齢年金の請求手続き」
- 日本年金機構「年金の時効」
吉沢 良子