2025年4月15日は、公的年金の支給日でした。
この日、「標準的な夫婦世帯」には2人分で合計約46万円が振り込まれました。
厚生労働省の資料によると、老齢年金の平均月額は国民年金が5万円台、厚生年金が14万円台です。年金額は個人差があるので、夫婦ともにフルタイムで働いていた場合、2人で約46万円は実現可能です。
しかし、いまの老齢年金受給世代が夫婦ともにフルタイムで働くことは標準的とはいえないでしょう。
前回の年金支給日に「標準的な夫婦世帯」に2人分で合計約46万円が振り込まれたとはどういうことなのか、そして「標準的な夫婦世帯」とはいったいどのようなケースなのか。本記事で確認していきます。
1. 【厚生年金・国民年金】まずは年金制度のキホンをおさえよう!
日本の公的年金のしくみをおさらいしましょう。
日本の公的年金は「2階建て構造」と表現されます。これは、1階部分にあたる「国民年金」と2階部分にあたる「厚生年金」から成り立つためです。
国民年金の加入対象は、原則として、国内在住の20歳以上60歳未満の全ての人。年金保険料(※1)は全員一律です。一方、厚生年金は会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入し、収入に応じた年金保険料(※2)を納めます。
国民年金は、年金保険料を全期間(480月)納付すると、65歳で満額(※3)を受給できます。未納期間に応じて満額から差し引かれるルールです。
そんな中「標準的な夫婦世帯」は4月15日の年金支給日に「約46万円」が支給されました。これはどのようなことでしょうか。次で詳しく見ていきましょう。
※1 国民年金保険料:2025年度は月額1万7510円
※2 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算される
※3 国民年金の満額:2025年度は月額6万9308円