かつて金融庁のレポートに端を発した「老後2000万円問題」が、まだ記憶に新しい方もいるでしょう。
2019年に公表された「標準的な夫婦世帯の老後(30年間)には、公的年金以外に2000万円が必要となる」というこの試算。もとになったのは、2017年の家計調査です。
その後2020年の家計調査では、コロナ禍における給付金収入や消費控えなどを受け、一時的に「老後に赤字なし」の結果となりました。
必要となる老後資金は世帯によって異なることは言うまでもありません。しかし、「2000万円」をリタイアまでの目標貯蓄額としてきた世帯の中には、昨今の物価上昇を考えると、上方修正が必要と考える人もいるかもしれませんね。
70歳代以降の貯蓄は、リタイア生活の安心感に繋がるものと言えるでしょう。そこで気になるのが、いまどきシニアの貯蓄事情です。
今回は、70歳代世帯の貯蓄に関するデータを確認していきます。平均や中央値、さらには「貯蓄3000万円」を持つ世帯はどれほどいるかを、数字で見ていきましょう。