株式市場の振り返り-日経平均株価は3日ぶり反発、TOPIXは年初来安値を更新

2018年10月24日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,091円(+80円、+0.4%) 3日ぶり反発
  • TOPIX 1,652.0(+1.3、+0.1%) 3日ぶり小反発
  • 東証マザーズ総合指数 961.3(▲4.4、▲0.5%) 3日続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,283、値下がり銘柄数:729、変わらず:96
  • 値上がり業種数:20、値下がり業種数:13
  • 年初来高値更新銘柄数:11、年初来安値更新銘柄数:362

東証1部の出来高は14億1,753万株、売買代金は2兆7,273億円(概算)となり、いずれも前日より小幅増加となりました。前日の大幅安を受けた買い戻しの動きが出た一方で、米国株やアジア株の軟調な値動きを懸念した模様眺めムードも強まりました。

売買代金は2兆7,000億円超となりましたが、盛り上がりに欠けた商いだったようです。

そのような中、日経平均株価は方向感を欠く値動きとなりました。寄り付きから高く推移していましたが、前場の半ば過ぎからマイナス圏に沈み、一時▲99円安まで続落する場面が見られました。しかし、後場の序盤には一転して+196円高まで買われるなど、やや荒い値動きとなっています。

最後は上げ幅を縮小して引けましたが、それでも3日ぶりの反発となっています。ただ、大幅安の翌日としては物足りない反発だったことは否めません。

なお、TOPIXも同じような値動きとなり、取引時間中には約7カ月ぶりに年初来安値を更新しました。終値もかろうじて上昇するに止まるなど、中小型株を中心に売りが優勢だったようです。

東証マザーズ総合指数は3日続落、売買代金は9日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は4,837万株、売買代金は704億円となり、いずれも前日より減少しました。新興市場では買い戻しのエネルギーも乏しく、全体的に模様眺めムードが続いたようです。売買代金は9日連続で1,000億円を下回りました。

また、総合指数も3日続落となりましたが、極端な下押しはありませんでした。今後は引き続き、個人投資家の物色意欲の回復が大きなカギになりそうです。

SUMCOが▲11%安に迫る暴落、業績下方修正のSUBARUも▲7%安の急落

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が大幅高となって株価指数を牽引し、前日に決算発表を行った日本電産(6594)も大きく値を上げました。

また、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)が一時+6%高に迫る急騰となり、セブン&アイ・ホールディングス(3382)やローソン(2651)など他のコンビニ株も上昇して引けています。

その他では、アステラス製薬(4503)、トヨタ自動車(7203)、KDDI(9433)、資生堂(4911)などの主力大型株が堅調に推移しましたが、方向感に乏しい値動きだったと言えましょう。

一方、前日に業績下方修正(上期のみ)を発表したSUBARU(7270)が▲7%超安の急落で安値引けとなり、年初来安値を更新しました。

また、半導体関連株が大きく売られ、SUMCO(3436)が▲11%安に迫る暴落、信越化学工業(4063)も一時▲5%安に迫る急落になるなど、いずれも年初来安値を付けています。さらに、米国キャタピラー社の株価急落を懸念してコマツ(6301)が一時▲5%超安の急落になるなど、大幅安や急落となる銘柄が散見されました。

その他では、日立製作所(6501)や三菱電機(6503)などハイテク株の一角が安値更新となったのに加え、月次販売が不振だったしまむら(8227)も大幅安となり約4年半ぶりの安値水準を付けたのが目を引きました。

なお、KYB(7242)は大幅下落となり、4日連続で年初来安値更新となっています。

新興市場では、そーせいグループ(4565)が4日連続で年初来安値を更新し、株価はついに3桁へ下落しました。また、時価総額が最大のメルカリ(4385)は5日続落となり、SOU(9270)は急落となっています。

葛西 裕一