年金支給額は、毎年改定の計算が行われ、4月分から支給額が変更されます。本年も同様に改定が行われ、年金支給額が実質1.9%の増額されることが決定しています。それと同時に、低所得な年金受給者に対して「年金の上乗せ」として支給される年金生活者支援給付金の金額も2.7%増額します。

年金生活者には年金以外の収入がない方も多いため、年金生活者支援給付金は、低所得な年金受給者の生活を支えるための重要な制度となっています。

今回は、この年金生活者支援給付金の概要と「給付金の対象者」「給付基準額」について詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

1. 年金生活者支援給付金の概要

年金生活者支援給付金は、老齢・障害・遺族それぞれの基礎年金を受給している人が、年金等の収入や所得の合計額が一定以下である場合に、経済的支援を図るために支給されるものです。

支援給付金の種類は以下の3種類あり、受給権を持っている基礎年金の種類によって受給できるものが異なります。

  • 老齢年金生活者支援給付金
  • 障害年金生活者支援給付金
  • 遺族年金生活者支援給付金

※老齢年金の場合のみ、給付金を受け取っている人が受け取っていない人の年金額を上回ることがないよう、「補足的老齢年金生活者支援給付金」という制度により調整が行われます。

2. 年金生活者支援給付金の「対象者」とは

次に、どのような人が年金生活者支援給付金の対象者となるのか、解説をしていきます。