シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内大手TVキー局であるテレビ朝日ホールディングスです。
テレビ朝日ホールディングスの平均年間給与はいくらか
テレビ朝日ホールディングス(提出会社)の2018年3月31日時点での平均年間給与は 1376.7万円と1000万円を超えています。また、従業員の平均年齢は42.5歳となっており40歳を上回っています。平均勤続年数は16.1年となっています。
テレビ朝日ホールディングスの従業員数は何人か
有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2018年3月31日時点で1257名。単体で1000人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。
- テレビ放送事業:970名
- その他事業:149名
- 全社(共通):138名
また、連結の従業員数は4938名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。
- テレビ放送事業:4155名
- 音楽出版事業:104名
- その他事業:541名
- 全社(共通):138名
過去5年の業績動向
テレビ朝日ホールディングス(連結)の業績推移についても見ておきましょう。
まず、売上高ですが、過去5年をみると増収傾向が続いています。2014年3月期に2679億円であった水準が、2018年3月期には売上高は3025億円となっています。
また、経常利益についても概ね増益傾向が継続しています。2014年3月期には197億円の水準であったものが、2018年3月期には220億円にまで増加しています。
投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社株主に帰属する当期純利益は多少の凸凹はありますが、概ね増加傾向で、2014年3月期には116億円あったものが、2018年3月期には158億円になっています。
今後の注目点
テレビ朝日ホールディングスでは4ヶ年の経営計画「テレビ朝日360° 2017-2020」を推進し、“新しい時代のテレビ局”となることを目指しています。
その戦略目標は以下の3つです。
- 地上波では「2020年度までに視聴率トップを奪還、広告収入でトップグループ入り」を、BSでは「全国視聴データのトップグループ維持」を目指す
- インターネットでは、サイバーエージェントとの協業“Abema TV”や、KDDIのauビデオパスでの協業、キャッチアップ配信市場の成長なども取込みながら、放送外事業を拡大する
- メディアシティでは、「テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION」などのリアルエンターテイメント強化や新たな情報発信基地の構築などにより収益力の強化を目指す
更に2020年度までに連結売上高3200億円、連結経常利益220億円の達成を目指しており、今後の業績動向にも注目です。
まとめにかえて
年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。
ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。
【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について
平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。
【ご参考】有価証券報告書とは
日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。
LIMO編集部