4.2 「片働き夫婦世帯」の老後の年金額例はいくら?

片働きの夫婦世帯の場合の「老後の年金額例」は以下の通りです。※以下は2024年度の水準で示した年金額です。

  • 夫が報酬54万9000円+妻が国民年金のみ加入:25万4104円
  • 夫が報酬43万9000円+妻が国民年金のみ加入:23万483円
  • 夫が報酬32万9000円+妻が国民年金のみ加入:20万6862円
  • 妻が報酬37万4000円+夫が国民年金のみ加入:21万6617円
  • 妻が報酬30万円+夫が国民年金のみ加入:20万494円
  • 妻が報酬22万5000円+夫が国民年金のみ加入:18万4370円

夫婦共に国民年金と厚生年金に加入している場合、比較的高額な年金を受け取ることができ、条件が整えば夫婦で約33万円の年金を受け取ることも可能です。

一方、片方が国民年金のみ加入していても、もう一方が厚生年金に加入し、年収が高ければ、夫婦で約25万円の年金を受け取ることができます。

このように、年金額は個々の状況や家庭の事情によって大きく変動します。

老後の生活設計を立てる際には、より具体的な年金額を知ることが重要です。

まずは「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」を活用して、自分の年金見込み額を事前に確認しておくことをおすすめします。

5. まとめにかえて

本記事では国民年金と厚生年金の受給額について確認しました。「年金生活」について少しイメージが膨らんだのではないでしょうか。

会社員など厚生年金に加入している人は、年収アップにより年金額を増やせる可能性があります。スキルアップして昇進を目指す、転職するなど、年収アップを目指していけると良いでしょう。

同時に、年金以外の収入源や資産を準備しておく必要もあります。

昨今の物価上昇で感じた方もいると思いますが、家計の収支バランスをキープするのは容易ではありません。特に、現役時代から収入が大きく減るであろう年金生活では、食品の値上げや保険料の負担増により、一気にバランスが崩れてしまう可能性があります。

こうした時に支えとなるのが「貯蓄」ではないでしょうか。老後に十分な備えがあれば心にもゆとりが生まれるでしょう。

預貯金、投資信託、株式、債券、私的年金など、「備え」をつくる方法はさまざまです。

自分に合った方法を探して、老後に向けて資産を積み上げていきましょう。

参考資料

奥野 友貴