物価の上昇が続いています。
内閣府が2025年2月に公表した2024年度日本経済レポートによると、消費者物価指数は2023年11月以降概ね2%台で推移してきましたが、直近にかけて、生鮮食品の価格上昇が加速し、他の食料品の上昇率も拡大傾向にあることがわかりました。
筆者はFP資格を保有するファイナンシャルアドバイザーとして、家計や資産運用など、お金に関するさまざまなご相談を受けています。
最近のご相談は「物価高の影響で生活が苦しい」といった内容が多く、お客様のお金に対する不安や悩みが高まっているように思います。
生活苦を感じる人が増えていることから「お金持ちは減っている」と思われがちですが、富裕層世帯は増加しているのです。
なぜ、物価高が続くこのご時世でも富裕層が増え続けているのでしょうか。
そこで今回は、元証券会社で富裕層担当社員であった筆者が、富裕層から聞いた「資産運用の心得」についてまとめていきます。
また、2025年2月13日に公表された株式会社野村総合研究所による調査結果をもとに、日本で「富裕層が増えた」状況についても詳しく解説しますので、ぜひ参考にご覧ください。
1. 元証券会社の富裕層担当社員が見た、富裕層に共通点する特徴
ここからは、元証券会社の富裕層担当社員であった筆者が、富裕層から聞いた資産運用の心得についてまとめていきます。
1.1 【特徴1】時間を有効活用する
富裕層の共通点、その1は「時間を有効活用する」です。
筆者がこれまで出会ってきた富裕層の多くは、日々多忙なスケジュールを抱えながらも、「何にどれくらいの時間を使うべきか」を常に意識して行動していました。限られた時間の中で、どれだけ効率よく動けるかを考え、無駄を省くことを習慣にしているのです。
また、時間の使い方にメリハリをつけることで、仕事や投資におけるパフォーマンスも自然と高まります。単に忙しさに追われるのではなく、「自分が本当に価値を生むことに時間を割く」という姿勢が、富裕層に共通して見られる特徴です。