内閣府が2025年1月9日に公表した「国民生活に関する世論調査(令和6年8月調査)」によると、「今後の生活で力を入れたいこと」の質問に対し、「資産・貯蓄」と答えた人の割合が37.4%を占めていました。
資産形成や貯蓄に力を入れたいと感じる反面、なかなか踏み出せない理由の一つに、資産形成による運用効果がイメージできないことが挙げられるのではないでしょうか。
全国の個人投資家からご相談いただくことの多かった筆者ですが、投資初心者の方は「積立投資をした場合、どのくらい資産を殖やすことができるかイメージできない」と悩まれていた方が多かったのが印象的でした。
そこで今回は、注目度の高い新NISAを活用した投資シミュレーションをご紹介します。50歳の人が退職(今回は65歳で設定)までの間にどのくらい資産を殖やすことができるものなのでしょうか。
今後の資産形成計画を考える上で、参考にしてください。
1. 新NISA(少額投資非課税制度)とは?どんなメリットがあるのか?
【写真全7枚中1枚目】新NISAとは。2枚目以降で、新NISA「非課税」のしくみや、積立投資シミュレーション結果を見る!
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出所:natural.sound.design/shutterstock.com
そもそもNISA(ニーサ)とは、2014年に誕生した資産形成を後押しする少額投資非課税制度です。
1.1 新NISAとは何か
2014年当初は単にNISAと呼ばれ、その後2018年につみたてNISAが登場することで、一般NISAとつみたてNISAとして併存することになりました。ただ、それぞれが一本化され、2024年には「新NISA」として利用可能となっています。
では、NISAの最大のメリットは何なのでしょうか。
それは、運用で得た「売却による利益(譲渡益)」や「配当金」などが非課税になることです。
通常、利益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA枠を利用すれば非課税になるため、利益をまるまる受け取ることができます。
ただし、NISAという制度を利用して投資できる金額や商品には制限があります。NISAの特徴を確認しておきましょう。