5. 公的年金の仕組みはこうなっている

公的年金は、下図のとおり「国民年金と厚生年金」の2階建て構造となっています。

日本の年金制度のしくみ

日本の年金制度のしくみ

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

5.1 国民年金(1階部分:基礎年金)

国民年金には、原則として日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員が加入します。保険料は一律で定められていますが、実際に毎月支払うのは第1号被保険者のみ。

第2号被保険者は後述する厚生年金保険料を納めますし、第3号被保険者は納める義務がありません。

第1号被保険者の場合、納付した期間に応じて将来もらえる老齢基礎年金額が決まるという仕組みです。

5.2 厚生年金(2階部分)

第2号被保険者である公務員やサラリーマンなどは、厚生年金にも加入します。ゆえに2階建て構造と言われるのですね。

こちらは収入に応じた保険料(上限あり)を支払い、加入期間や納付額に応じて将来もらえる老齢厚生年金額が決まる仕組みです。

以上が公的年金となりますが、個々の備えとして「iDeCo、個人年金保険」あるいは「企業年金」などに加入する人もいます。

将来はどのような種類の年金収入があるのか、まずは知っておくことが大切です。

6. まとめにかえて

今日は今年最初の年金支給日です。年金が2ヶ月に1度の支給になるということは、意外に知らない現役世代も多いです。

年金生活に向けた準備には「貯金」などを思い浮かべるかもしれませんが、同じほど「年金生活でのサイクル」「収支は大丈夫かシミュレーション」「そもそもどんな種類の年金が受け取れるのか」など、正しく知ることも重要です。

物価上昇が進む中で、なかなか老後対策まで手が回らないかもしれません。

過度な不安を抱くよりも、具体的にどのような備えが必要かが明確になることで、行動に移しやすくなるのではないでしょうか。