筆者は、FP資格を保有するファイナンシャルアドバイザーとして業務を行っています。

2024年から新NISAが始まりましたが、旧NISAと比較して改良されたこともあり、国内の資産形成が大きく促進されました。

資産運用を始める際は、「何のために運用をするのか」という目的を定めることが重要だと考えています。

お客様に運用の目的をお聞きすると「老後資金」のためとお答え頂くことが多いです。

そこで今回は、50歳の方が新NISAを活用して毎月積立投資を行った場合、老後生活の目安である、65歳時点で資産がどれくらい作れるのか運用利回り別にシミュレーションしていきます。

ご自身の老後生活を想像しながら参考にしていただければ幸いです。

1. 新NISA(少額投資非課税制度)とは何か?投資家のメリットとは?

【写真全8枚中1枚目】少額投資非課税制度の「新NISA」。2枚目/新NISA「非課税」のしくみをご紹介

少額投資非課税制度の「新NISA」

出所:Yusuke Ide/istockphoto.com

そもそもNISA(ニーサ)とは、2014年に誕生した資産形成を後押しする少額投資非課税制度です。

1.1 新NISAとは何か

2014年当初は単にNISAと呼ばれ、その後2018年につみたてNISAが登場することで、一般NISAとつみたてNISAとして併存することになりました。

ただ、それぞれが一本化され、2024年には「新NISA」として利用可能となっています。

では、NISAの最大のメリットは何なのでしょうか。

それは、運用で得た「売却による利益(譲渡益)」や「配当金」などが非課税になることです。

通常、利益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA枠を利用すれば非課税になるため、利益をまるまる受け取ることができます。

新NISA「非課税」のしくみ

新NISA「非課税」のしくみ

出所:金融庁「NISAを知る」

ただし、NISAという制度を利用して投資できる金額や商品には制限があります。NISAの特徴を確認しておきましょう。