5. 後悔(その5):将来のライフイベントを考慮しなかった

結婚、子育て、住宅購入、教育費、リタイア後の生活など、人生にはさまざまな大きな支出イベントがあります。

しかし、投資を始める際にこれらのライフイベントを十分に考慮せず、運用を続けてしまうことで、途中で資金が必要になり積立を中断したり、思わぬタイミングで資産を取り崩すことになった、というケースも少なくありません。

例えば、「住宅購入の頭金が必要になった」「子どもの進学資金の準備が間に合わなかった」といった状況に陥ると、せっかく順調に積み立てた資産を解約せざるを得ないこともあります。

そのため、投資を始める前に、自分のライフプランを明確にし、「いつ、どのくらいの資金が必要になるのか」を把握しておくことが大切です。計画を立てたうえで、資産形成の目標額を設定し、無理のない範囲で投資を進めることで、将来の生活に備えることができます。

ライフイベントを事前に確認しておきましょう

ライフプランニングの画像

出所:金融庁「資産形成の基本」

6. まとめにかえて

時間をかけても自分に合った投資スタイルの確立を

夫婦が並ぶ写真

出所:chaponta/shutterstock.com

周りから新NISAやiDeCoを活用している話を聞くと、「とりあえず自分も始めなくては」と焦ってスタートしてしまう方が少なくないと聞きます。

投資は将来の資産形成において非常に重要ですが、十分な準備や計画がないと、後悔してしまいかねません。

今回ご紹介した後悔ポイントを参考にしながら、制度を理解し、自分に合った投資スタイルを検討してみてください。

始める前に時間がかかってしまうことに躊躇してしまうかもしれませんが、「始める前に知っておけばよかった」と後悔しないためにも重要な時間となります。

周りの状況も気になるとは思いますが、焦らず自分のペースで始めることを意識してみてください。

参考資料

三石 由佳