シリーズでお伝えしている「企業年収給与研究」。最新の有価証券報告書をもとに注目企業の従業員の年収・給与や従業員数を見ていきましょう。今回は国内ヘルスケア大手であるライオンです。
ライオンの平均年間給与はいくらか
ライオン(提出会社)の2017年12月31日時点での平均年間給与は742.1万円と700万円を超えています。また、従業員の平均年齢は43歳4か月となっており40歳を上回っています。平均勤続年数は19.5年となっています。
ライオンの従業員数は何人か
有価証券報告書の提出会社(単体)の従業員数は2017年12月31日時点で2550名。単体で2000人以上の従業員数がいます。単体のセグメント別従業員数は以下の通りです。
- 一般用消費財事業:1972名
- 産業用品事業:22名
- 海外事業:ー名
- その他:ー名
- 全社(共通):556名
また、連結の従業員数は7075名。セグメントごとの内訳は以下の通りです。
- 一般用消費財事業:2231名
- 産業用品事業:660名
- 海外事業:3351名
- その他:277名
- 全社(共通):556名
過去5年の業績動向
ライオン(連結)の業績推移についても見ておきましょう。
まず、売上高ですが、過去5年をみると増収傾向が続いています。2013年12月期に3520億円であった水準が、2017年12月期には売上高は4104億円となっています。
また、経常利益についても増益傾向が継続しています。2013年12月期には123億円の水準であったものが、2017年12月期には291億円にまで増加しています。
投資家が重視する「ボトムライン」でもある親会社株主に帰属する当期純利益は連結経常利益と同様に増加傾向で、2013年12月期には60億円あったものが、2017年12月期には198億円とほぼ3倍になっています。
今後の注目点
ライオンは、2030年までに実現したい姿として新経営ビジョンとして「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」を掲げ、その実現に向けた中期経営計画(2018年~2020年)「LIVE(ライブ)計画(LION Value Evolution Plan)」を策定しています。
そのビジョン実現に向けた戦略のフレームワークとして、以下の4つをあげています。
- 新価値創造による事業の拡張・進化
- グローカライゼーションによる海外事業の成長加速
- 事業構造改革による経営基盤の強化
- 変革に向けたダイナミズムの創出
業績は着実に向上してきただけに、今後どのような変化を見せてくれるのかに注目です。
まとめにかえて
年収や給与といった金銭面での条件は仕事をする人にとっては誰もが気になる要素ではないでしょうか。金銭面での処遇以外にも、働きがいや働きやすさといった職場環境が大事なのは言うまでもありません。
ただ、年収や給与などの「お金」の話は親しい仲でも聞きにくいというのが実際ではないでしょうか。こうしたデータが就職活動や転職活動の参考になれば、幸いです。
【注意点】有価証券報告書における年間平均給与及び従業員数について
平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。また、従業員数は就業人数です。基本的には、社外からの出向者を含み、社外への出向者は含みません。
【ご参考】有価証券報告書とは
日本証券業協会によれば、有価証券報告書は「金融商品取引法に基づいて上場会社が事業年度ごとに作成する会社内容の開示資料です。株式を上場している会社は、各事業年度終了後、3か月以内に財務局長および上場証券取引所に有価証券報告書の提出が義務付けられています」とされています。
LIMO編集部