一般的な年金受給開始年齢は65歳から。65歳から老後スタートと仮定する場合、50歳代は老後資金に備えるラストスパートともいえるでしょう。
一方で、教育費や住宅ローンにお金がかかったり、現代の50歳代は大卒でも正規雇用に就くのが難しい就職氷河期世代であったりして、貯蓄状況に不安を感じられる方もいると思います。
今回は50歳代に視点をあてて、その貯蓄状況を確認します。
1. 「50歳代」二人以上世帯の「平均貯蓄額」はいくらか
まずは50歳代の貯蓄額について、J-FREC 金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査[二人世帯調査](2024年)」より、50歳代・二人以上世帯の貯蓄(金融資産を保有していない世帯を含む)を確認します※貯蓄額には、日常的な出し入れ・引落しに備えている普通預金残高は含まれません。
1.1 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1168万円
- 中央値:250万円
50歳代・二人以上世帯の貯蓄額を見ると、平均は1000万円を超えています。
中央値は250万円となっており、世帯差がみられるとわかります。
金額別の割合を図表で見ると、貯蓄ゼロが約3割となっており、貯蓄ゼロの割合が20~70歳代のなかで最も多くなっています。
一方で貯蓄3000万円をみると10.7%となっていました。