2025年も引き続き、物価の上昇が続いており家計に負担が生じやすくなっています。
日本銀行「生活意識に関するアンケート調査」(第99回<2024年9月調査>)の結果 」によると、現在の物価に対する実感として1年前と比べ「上がった」と回答した人の割合は94.7%でした。
生活の糧となる年収ですが、ご自身やご家族の年収が「平均と比べどのくらいなのか」気になる方もいるでしょう。
そこで今回は、男女別で20~70歳代の平均年収や、年収ごとの割合を見ていきます。
また、年収ごとの割合として、「300万円超600万円以下」の男性は何パーセントいるのかも解説します。
「家計」や「将来のための資金」について考える際に、ぜひ参考にご覧ください。
1. 【20~70歳代】平均年収はどれぐらいか
国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」から、20〜70歳代の平均年収を見ていきましょう。
上記調査より、男女別の各年代の平均年収をみてみると、男性は年代が上がるにつれて年収が上がっていくのですが、一方で女性は横ばいから緩やかに減少するとがわかります(【図表1】参照)。
男性の場合は、50歳代まで平均年収は上がり続け、55〜59歳でピークである「712万円」となります。社会に出てから安定的に増えるというのが特徴でしょう。
一方、女性の場合は、20歳代後半から50歳代まで平均年収が300万円台前半と横ばいな状態が続いており、最も高い平均年収でも25〜29歳で「353万円」となっています。
また、男性の場合は日本全体の平均年収に到達する人が、比較的若い世代でも多い傾向にありますが、女性の場合はハードルが高い現状がみてとれます。
2. 女性の平均年収が低いのはなぜ?
年代が上がるにつれて、男女の年収に大きな差が生じています。
特に55〜59歳の平均年収では「男性が712万円」「女性が330万円」と、2倍以上も年収に違いがあるのがわかります。
では、なぜ男性よりも女性の平均年収が低くなってしまうのでしょうか。
男女の収入格差が生じている背景として、女性の場合は結婚や子育てなどをきっかけにキャリアが中断したり、「103万円の壁」というように世帯の課税を考慮して、仕事をセーブしていることが考えられます。
結果、「パートタイム」「アルバイト」といった正社員よりも短い時間帯で働く選択をする人が多いことが、要因の1つです。
実際に、厚生労働省の「第一子出産前後の妻の継続就業率・育児休業利用状況」によれば、女性の年齢階級別就業率は30歳代前半からパート・アルバイトの割合が増加し始めまるを確認することができます。。
また、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると正規雇用と非正規雇用とで賃金差が月10万円以上となっています。
一昔前よりも共働き世帯が増加していますが、女性の場合は正社員よりもパートで働く人のほうが多いことから、男女で収入に格差が生じているといえます。
3. 【男女別】年収ごとの割合
最後に、年収ごとの割合を確認していきましょう。
国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、男女における年収ごとの割合は下記の結果となりました。
男性の平均年収のボリュームゾーンは「300万円超600万円以下」であり、この部分の割合だけで46.4%と全体の約半数を占めています。
とはいえ男性の場合は、年収区分にあまり偏りがないのが特徴で、女性よりも幅広い年収区分の人が多いです。
一方で女性の平均年収帯は「200万円以下」を占める割合が全体の34.6%となっており、約3人に1人は年収が100万円台であるとうかがえます。
ここまでみてきたように、女性の場合は結婚や子育てなどをきっかけに正社員からパートに働き方を変える人が多く、その際に「扶養内で働く」という選択をする人が一定数います。その結果として、年収帯「200万円以下」の割合が多くなっているのでしょう。
4. まとめにかえて
いかがでしたでしょうか。今回は、男女別で20~70歳代の平均年収や、年収ごとの割合を見ていきました。
国税庁のデータによると、年収ごとの割合として、「300万円超600万円以下」の男性は46.4%いることがわかりました。
その一方で、34.6%の女性は「年収が200万円以下」となっています。
昨今、共働き世帯は増加傾向にありますが、出産や育児を機に退職したりパートとして働いたりする女性の割合が多いことが、女性の平均年収が男性と比べ低い要因として考えられます。
物価高により家計に負担が生じている世帯が多い傾向にあるため、収入を上げたいと考えている方もいるのではないでしょうか。
家計全体の収入アップを目指す方法は、副業や転職だけではありません。
金利が高い預貯金の預け先を考えたり、少額投資非課税制度である新NISAを活用するなど、資産形成により家計の収入アップを目指す方法もあります。
まずは家庭ごとに異なる家計の状況を見直し、物価高を考慮しながら「今の生活費」や「将来の老後資金」に不足する分がどれくらいあるのか、把握することからはじめてみてはいかがでしょうか。



