昨年末、厚生労働省から「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」が発表されました。
この資料では、公的年金に関するさまざまなデータを確認できます。本記事では、老齢年金（厚生年金・国民年金）の受給額をピックアップしてご紹介していきます。
また、2025年1月24日には2025年度の年金額も発表されました。2024年度から1.9％増額改定された年金額についても確認していきましょう。
1. 公的年金「国民年金と厚生年金」とは？仕組みをおさらい
まず、年金制度には公的年金と私的年金がありますが、ここでは「公的年金」について説明します。
公的年金には、「国民年金」と「厚生年金」の2種類があり、これらは2階建て構造となっています。
1.1 国民年金（1階部分：基礎年金）とは？
国民年金は、原則、日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員に加入義務がある年金保険です。
保険料は一律で、納付した期間に応じて将来もらえる年金額が決まる仕組みとなっています。
1.2 厚生年金（2階部分）とは？
厚生年金は、公務員やサラリーマンなどが加入する年金保険です。
収入に応じた保険料を支払い（上限あり）、加入期間や納付額に応じて将来もらえる年金額が決まります。
日本の公的年金制度は、基本的に「国民年金」と「厚生年金」の2階建ての構造になっており、この公的年金を支える土台の上に、私的年金（企業年金、iDeCo、個人年金保険など）があり、3階、4階部分を備える人も。
次章では、最新のデータをもとに、「公的年金」の平均受給額を年齢別に詳しく見ていきます。
