定年後は年金で生活する人が多いですが、「本当に年金だけで足りるの？」と不安を感じるものです。
最近はiDeCoなどの私的年金を活用する人も増えていますが、「とりあえず始めたけど、どのくらい貯めれば安心なの？」と、ゴールが分からないまま続けている人もいるのではないでしょうか。
そこで大事なのが 「今の年金受給世代のリアルな生活」を知ること。実際にどれくらいの年金をもらえて、毎月の生活費がどのくらいかかるのかを把握すれば、自分が準備すべき金額がイメージしやすくなります。
今回は 70代夫婦の年金受給額と生活費の実態を詳しくチェックしながら、今のうちにできる備えについて考えていきましょう。
1. 年金受給世帯の約6割が「年金だけで生活費を完全にカバーできていない」
厚生労働省「2023（令和5）年 国民生活基礎調査の概況」によると、総所得に占める公的年金・恩給の割合が100％である高齢者世帯は41.7％です。
上記のデータから、年金を受給している世帯の約6割が年金以外の収入源に頼っていることがわかります。
では、現在のシニア世代は毎月どれくらいの年金収入を得ているのでしょうか。
現役世代の中には、年金額を具体的にイメージできていない方も多いかもしれません。
次章では、現シニアが受け取っている「厚生年金・国民年金」の平均受給額について確認していきましょう。
