2018年8月9日に行われた、リゾートトラスト株式会社2019年3月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料
スピーカー:リゾートトラスト株式会社 IR部長 八木ひとみ 氏
決算ハイライト(4-6月)
八木ひとみ氏:みなさま、リゾートトラストIR部の八木でございます。本日はご多忙の中、電話説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
昨日(2018年8月8日)15時40分に、TDnetで開示いたしましたプレゼン資料の「2019年3月期第1四半期決算説明資料」をご準備ください。説明は、主にプレゼン資料を使用して進めてまいります。
それでは、ご説明申し上げます。プレゼン資料の3ページをご覧ください。
2018年度第1四半期の実績は、売上高が398億9,700万円。計画比マイナス2.2パーセント、前年同期比プラス18.0パーセントとなりました。
営業利益が21億4,300万円。計画比プラス7.2パーセント、前年同期比プラス32.6パーセントとなりました。
計画比では、ホテル稼働の未達などの要因により、売上高は計画を下回りましたが、ホテル会員権の販売が好調に推移したことや、人件費等の(営業)費用が想定を下回ったことなどにより、営業利益についてはプラスとなりました。
前年同期比では、本年(2018年)4月、「エクシブ六甲 サンクチュアリ・ヴィラ」が開業したことに伴い、繰り延べられていた不動産収益が計上されたことなどにより、増収増益となりました。
経常利益が23億9,400万円。計画比プラス14パーセント、前年同期比プラス14.2パーセントとなりました。
当期利益が13億8,000万円。計画比プラス25.5パーセント、前年同期比プラス20.2パーセントとなりました。
営業外収支は2億5,000万円のプラスとなり、前年同期比では投資有価証券売却に伴い、受取利息等が減少したことで、経常利益では約3億円の増益、当期利益では約2億円の増益となっております。
事業別 売上高・営業利益(4-6月)
次に、4ページをご覧ください。セグメント情報について、1点お知らせいたします。
今期2019年3月期第1四半期より、組織変更に伴い、事業セグメントの区分変更を行っております。
従来、会員権事業に含めておりましたゴルフ会員権販売およびゴルフ事業子会社については、ホテルレストラン事業へ含め、ホテルレストラン事業に含めておりました化粧品の輸入販売の子会社については、メディカル事業に含めております。2019年3月期のセグメント情報についても、区分方法変更後の数値で記載しておりますので、詳細は23ページの参考情報でご確認ください。
それでは、各セグメント別の実績をご説明いたします。
会員権事業については、売上高が124億3,100万円、営業利益が29億4,200万円となりました。
2019年3月の開業を予定しております「ラグーナベイコート倶楽部」などの会員権の販売が順調に推移し、計画比で売上高はプラス0.6パーセント、営業利益はプラス6.2パーセントとなりました。
前年比では、2018年4月に「エクシブ六甲 サンクチュアリ・ヴィラ」が開業し、繰り延べられていた不動産の収益で、売上高で約47億円、粗利で約11億円が計上されたことなどにより、増収増益となりました。
ホテルレストラン事業については、売上高が192億7,100万円、営業利益が3億500万円となりました。
主に、会員制ホテルの稼働が計画を下回ったことにより、売上・利益ともに未達となりました。稼働が計画を下回った要因としては、4・5月においては、「ラグーナベイコート倶楽部」など、新規会員の方へのフォローをはじめ、会員への案内や営業施策等が十分でなかったと考えています。
6月以降にそれらの改善を図っておりますが、大阪府北部で発生した地震による宿泊のキャンセル、利用を控えられた影響等の結果、計画に対して売上高は約8億円の未達となっております。
一方で、稼働状況に合わせた勤務体制・コスト低減への取り組みなどにより、営業利益のマイナス幅は約1億円に止まっております。
前年比では、「芦屋ベイコート倶楽部」「エクシブ六甲 サンクチュアリ・ヴィラ」が開業し、年会費や運営収益が増加したものの、全体の稼働率の低下や減価償却費などの費用の増加により、売上高はプラス0.7パーセント、営業利益はマイナス46.7パーセントという結果となりました。
今後、稼働が低下している施設においては、施設ごとの個性を活かした運営に注力し、オーナー本人の満足度向上および周辺への利用に繋げていきます。
また同時に、法人会員の従業員に対して予約しやすい環境を作るべく、アプリの開発に着手しており、下半期からはトライアルを開始する方向で動いております。
また、7月28日に本州に接近した台風12号の高波の影響で、「サンメンバーズ」シリーズの「ホテルリゾーピア熱海」については、昨日(2018年8月8日)まで休業しておりましたが、復旧工事を行い、お客様の安全を第一にしながら、本日より営業を再開しております。
メディカル事業については、売上高が80億2,500万円、営業利益が10億6,800万円となりました。ハイメディック会員権の販売契約高が、計画に対して約3億円未達となったことなどにより、売上高・営業利益ともに、マイナス2パーセントほどとなりました。
前年比では、ハイメディック会員増加に伴う年会費収入増加やシニアライフ事業の拡大等により、9.5パーセントの増収となりましたが、会員権販売による収益の減少などのコスト増加等により、営業利益は2.3パーセントの減益となりました。
現在、ハイメディックのコスト構造の見直しを図るとともに、サービスを充実させ、年会費等の料金改定をした新商品の販売を検討しております。
本社などの間接費については、計画どおりではありますが、前年からは、業績連動型の株式給付費用やシステム投資による減価償却費の増加などにより、約4億円増加しております。
2019年3月期 通期計画
プレゼン資料の5ページをご覧ください。
2019年3月期の通期計画については、売上高が1,836億円、営業利益が190億円、経常利益が195億円、当期利益が124億円と、(2018年)5月に発表したものから修正はございません。
2019年3月期の主な動き
プレゼン資料の6ページをご覧ください。今期の主な動きとしましては、シニアレジデンスにおいて、この(2018年)7月より横浜馬車道で「らいふアシスト馬車道」の運営を開始しております。
そのほか、「トラストガーデン荻窪」「トラストグレイス白壁」なども開設の発表をしており、これら未開業の物件も合わせたシニアレジデンスの室数は1,710室となり、中期経営計画で示しております2020年度末の3,000室への目標は、着実に進めております。
2019年3月には、愛知県に初めての会員制ホテル「ラグーナベイコート倶楽部」が開業する予定で、工事は順調に進んでおります。
会員権契約状況(契約高)(4-6月)
プレゼン資料の7ページをご覧ください。会員権の契約状況ですが、「ラグーナベイコート倶楽部」が計画に対し15億円のプラスと好調で、(2018年)6月末で総販売額の62.1パーセントの進捗となっております。
ほか、既存ホテルの契約も順調に推移し、ホテル会員権(セグメント計)では計画に対し2億円のプラス、前年比ではホテル会員権合計で3億円のプラスとなりました。
一方で「ハイメディック」の会員権が、計画に対し3億円の未達となっております。現状、販売キャパシティの多い「ハイメディック京大病院」については、今期より「ハイメディック」独自の販売拠点として京都支店を設置したほか、キャンペーンを実施するなど、販売を強化しております。
ホテルレストラン運営状況(4-6月)
プレゼン資料の10ページをご覧ください。ホテルレストラン等事業の運営状況のご説明をいたします。
「エクシブ」の稼働率は44.1パーセント、計画に対してマイナス2.9パーセント。「ベイコート」はマイナス12.4パーセントと、売上高合計は約8億円ほどの未達となっております。
前述のとおり、(2018年)6月18日の大阪北部地震の影響が主に西方面の施設にあったほか、新規会員へのフォローの不得等により、結果として未達となりました。
「ベイコート倶楽部」の稼働率が、計画に対して大きく未達となっておりますが、利用に関しての会員への告知・案内が十分に浸透しておらず、足踏みされてしまったと考えられます。施設のクオリティは高いため、今後は「芦屋ベイコート」の魅力を活かした利用の提案をしていきたいと考えております。
「ベイコート」の消費単価は、計画に対して約4,000円プラスですが、「芦屋ベイコート倶楽部」の開業に伴い、宿泊者のレストラン利用率が高いこと、ランチにイタリアンレストランを利用する外来のお客さまも多いことなどによります。
ハワイ・オアフ島にあります「The Kahala」ホテルについては、ドルベースの売上高は1,730万ドルとほぼ計画どおりで、円ベースで18億6,700万円となりました。営業利益についても、計画並みの実績となりました。
対前年では、2018年3月までメインダイニングレストランの改修工事を実施していた影響がありましたが、ホテル稼働率が上昇したことなどにより、ドルベースの売上高・営業利益ではほぼ前年並みとなりました。1億円ほどの減収は、為替の影響によるものであります。
なお、ハワイ島の噴火については、大きな影響は出ておりません。
メディカル事業・部門別売上高(4-6月)
プレゼン資料の11ページをご覧ください。メディカル事業の部門別について、ご説明いたします。
ハイメディック事業の売上高は34億9,000万円となり、計画に対して約2億円の未達となりました。先ほどご説明しましたとおり、ハイメディック会員権の販売によるものです。
メディカルサービス(MS)法人事業については、一般の健康診断などをしております振興会に対する売上が順調に伸びており、計画に対し売上高で1億3,000万円のプラスとなっております。
シニアレジデンスは、今年(2018年)3月に開設した「トラストガーデン四条烏丸」の入居率が計画に届かなかったため、全体の入居率が1.7パーセント未達となりましたが、売上高・営業利益では、ほぼ計画どおりとなりました。
会員数の推移
プレゼン資料の12ページをご覧ください。会員数の推移については、3ヶ月で「ベイコート」「エクシブ」の会員を合わせて998名の増加、「ハイメディック」で347名の増加、ほかの会員を含めて合計で1,056名の増加と、順調に推移しております。
連結貸借対照表
プレゼン資料の13ページをご覧ください。貸借対照表について、主要な項目のみご説明いたします。
棚卸資産では、「エクシブ六甲 サンクチュアリ・ヴィラ」が(2018年)4月に開業したことに伴い、支払い済の工事代金が仕掛販売用不動産から販売用不動産へ、在庫として約60億円振り替わっております。
また、横浜の工事代金として、棚卸資産に23億円、有形固定資産に約40億円計上しております。投資その他の資産の123億円の減少は、外債などの投資有価証券の売却でございます。
負債ですが、短期借入金や社債の償還により、約52億円の減少となっております。未払金の約108億円の減少については、3月末に計上されていた「芦屋ベイコート倶楽部」の建設工事代金の67億円の支払いが主たる要因ですが、そのほかに、未払い法人税等の支払いなどの影響もございます。
前受金は「ラグーナ」「横浜ベイコート」などの未開業物件の販売により35億円が増加したほか、「エクシブ六甲 サンクチュアリ・ヴィラ」の開業により、計上済みの約50億円の売上に振り替わって減少し、合わせて16億円の減少となっております。
流動負債のその他の増加は、「エクシブ」や「ハイメディック」などの預り保証金のうち、当期償却部分が期初に振り替わったことによるものです。
以上の結果、現預金および有価証券については、合わせて約160億円の減少となっております。
連結キャッシュ・フロー計算書(4-6月)
最後に、プレゼン資料の14ページの、キャッシュ・フロー計算書について申し上げます。
営業キャッシュ・フローの83億円のマイナスにつきましては、「芦屋ベイコート」「横浜ベイコート」などの工事代金や法人税等の支払いが、主な要因となっております。
投資キャッシュ・フローでは、投資有価証券の売却により、約130億円のプラス。「芦屋ベイコート」や「横浜ベイコート」、シニア施設などの有形固定資産の取得により、約90億円のマイナスとなり、合計では36億円のプラスとなりました。
財務キャッシュ・フローにつきましては、借入金返済の45億円に加え、配当金支払いが約25億円あり、合計で59億円のマイナスとなっております。
これらの結果、現金及び現金同等物の期末残高は約106億円減少し、217億円となっております。