株式市場の振り返り-日経平均株価は今年2度目の6日続落、TOPIXは7日続落

2018年9月7日(金)の主要指標 カッコ内は前日終値比

  • 日経平均株価 22,307円(▲180円、▲0.8%)   6日続落
  • TOPIX 1,684.3(▲8.1、▲0.5%)   7日続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,008.6(▲1.3、▲0.1%)  3日続落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:673、値下がり銘柄数:1,343、変わらず:90
  • 値上がり業種数:12、値下がり業種数:21
  • 年初来高値更新銘柄数:13、年初来安値更新銘柄数:255

東証1部の出来高は13億961万株、売買代金は2兆2,622億円(概算)となり、いずれも前日より微増となりました。米国NY市場は引き続き小動きに止まりましたが、ナスダック指数が連日で大幅安になったこと等を受けて、リスクオフモードが強まりました。また、様子見スタンスをキープした投資家も多かったと見られます。

ただ、売買代金は2兆3,000億円に迫る水準が定着しており、活況ではないものの、閑散相場という状況ではなかったようです。

そのような中、円高進行等もあり、日経平均株価は終日マイナス圏で推移しました。特に、後場の寄り付き直後には一時▲315円安まで下落する場面がありましたが、その後は徐々に下げ幅を縮小しました。それでも、プラス圏には遠く及ばず、結局は6日続落で引けています。

なお、終値で6日続落は、1月24日~31日の6日続落以来のことです。

なお、TOPIXも同じような値動きで7日続落となりました。ただ、下落率は日経平均株価よりも小幅に止まっており、大型株への売りが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は3日続落、売買代金は3日連続で1,000億円を下回る

東証マザーズの出来高は6,107万株、売買代金は795億円となりました。出来高は前日より僅かに増加しましたが、売買代金は減少しています。先週来から続いていた個人投資家による物色意欲の回復の兆しが後退し、売買代金は大幅減少となって3日連続の1,000億円割れでした。

また、総合指数も取引時間中に一時1,000ポイントを割り込むなど、3日続落で引けています。今後は、このまま1,000ポイント台を維持できるのか注目されましょう。

日立製作所が4日連続で年初来安値更新、東京エレクトロンやアドバンテストが急落

個別銘柄では、米国ナスダック指数の大幅続落を受けて半導体関連株が軒並み売られ、東京エレクトロン(8035)が一時▲7%超安、SUMCO(3436)が一時▲6%超安になるなど急落して共に年初来安値を更新し、アドバンテスト(6857)が一時▲9%安に迫る暴落となりました。

また、パナソニック(6752)が連日で年初来安値を更新し、日立製作所(6501)は4日連続の安値更新となっています。

さらに、自動車株にも下げ止まりの気配が全くなく、マツダ(7261)、三菱自動車(7211)、ホンダ(7267)、ブリヂストン(5108)などが軒並み年初来安値更新となったのが目を引きました。

その他では、ファナック(6954)、TDK(6762)、信越化学工業(4063)などの主力値嵩株が大幅下落となっています。

一方、中外製薬(4519)やキッコーマン(2801)などのディフェンシブ銘柄が年初来高値を更新し、花王(4452)と資生堂(4911)も大幅高となりました。

また、電力株が買われ、中部電力(9502)と関西電力(9503)が大幅上昇となり、東京電力ホールディングス(9501)も値を上げています。その他では、KDDI(9433)やNTTドコモ(9437)など通信株が買い戻されたのが注目されたようです。

新興市場では、時価総額が最大のメルカリ(4385)が続落となって上場来安値を更新し、CYBERDYNE(7779)も年初来安値を付けました。一方、ジェイテックコーポレーション(3446)が急騰していますが、全体的には静かな値動きが目立ったようです。

葛西 裕一