日ごろ年金の支払いをしていても、将来どの程度年金が受給できるのかは調べてはいないという方も多いのではないでしょうか。

老後資金に不安になる前に、まずは年金受給予定額を把握し、対策をたてていくことが大切です。

特にひとりで生活するおひとりさまの場合、自分ひとりで老後資金も備えていくことになりますから、早くから必要額を知っておきたいところです。

そこで今回は70歳代のおひとりさま世帯に焦点をあてて、貯蓄額や年金などのお金事情を確認していきたいと思います。

※記事内で扱う年金額等は執筆時点での情報にもとづいています。

1. 【高齢者のおひとりさま世帯】基本的に増加傾向へ

まずは高齢者の世帯構造について確認しましょう。

厚生労働省「2023年 国民生活基礎調査の概況」にれば、65歳以上の者のいる世帯は2695万1000世帯(全世帯の50.6%)。

65歳以上の世帯構造を見てみましょう。

1.1 65歳以上の世帯構造

  • 夫婦のみの世帯: 863万5000世帯(65 歳以上の者のいる世帯の 32.0%)
  • 単独世帯:855万3000世帯(同 31.7%)
  • 親と未婚の子のみの世帯:543万2000世帯(同 20.2%)

現代においては、65歳以上の世帯構造として「夫婦のみの世帯」と「単独世帯」がともに約3割となっています。

2001年は「単独世帯」が19.4%でしたから、単独世帯が増えているのがわかります。

ちなみに2001年の「夫婦のみの世帯」は27.8%となっており、単独世帯ほどではないものの、夫婦のみの世帯も基本的に増加しています。

一方で大きく減少しているのが「三世代世帯」です。

高齢者のみで暮らす方が増えているからこそ、自分だけで生活する備えをしておくことが重要でしょう。