株式市場の振り返り-日経平均株価は続落、薄商いの中で買い材料に乏しい展開

2018年9月3日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 22,707円(▲157円、▲0.7%) 続落
  • TOPIX 1,720.3(▲15.0、▲0.9%) 3日続落
  • 東証マザーズ総合指数 1,033.4(▲15.6、▲1.5%) 4日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:410、値下がり銘柄数:1,630、変わらず:65
  • 値上がり業種数:5、値下がり業種数:28
  • 年初来高値更新銘柄数:24、年初来安値更新銘柄数:63

東証1部の出来高は10億8,303万株、売買代金は1兆7,989億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。特段のニュースがなかったことに加え、米国がレイバーデーの3連休で市場参加者が少なかったことにより、閑散な商いとなりました。売買代金は3日ぶりに2兆円を割り込んで引けています。

そのような中、日経平均株価は先週末のNY市場軟調を受け、終日マイナス圏で推移しました。寄り付き後は小幅安でしたが、後場の序盤には一時▲180円安まで下落する場面が見られました。

その後やや戻しましたが、最後は失速する形となって続落で引けています。

なお、TOPIXも同じような値動きで3日続落となりました。また、下落率は日経平均株価より大きくなっており、幅広く売りが優勢だったことを示唆しています。

東証マザーズ総合指数は4日ぶり反落、売買代金は3日ぶりに1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は6,284万株、売買代金は979億円となりました。出来高は先週末より増加しましたが、売買代金は減少しています。売買代金は3日ぶりに1,000億円を下回りましたが、概ね1,000億円水準であり、個人投資家の物色意欲に回復の兆しが出ていることに変わりはないと見られます。

ただ、一部主力銘柄が下落したこと等から、総合指数は4日ぶりの大幅反落となりました。今後は、このまま1,000ポイント台を維持し、さらに1,100ポイントを狙うのか注目されましょう。

塩野義製薬が4日連続で年初来高値更新、パナソニックは連日で年初来安値を更新

個別銘柄では、ダイキン工業(6367)と信越化学工業(4063)が揃って大幅安となり、京セラ(6971)、ファナック(6954)、東京エレクトロン(8035)などの値嵩株も大きく値を下げました。

また、トランプ政権による貿易摩擦や関税引き上げなどの影響が懸念される自動車株が総じて下落し、トヨタ自動車(7203)、マツダ(7261)、SUBARU(7270)などが冴えない値動きで引けています。

その他では、パナソニック(6752)が連日で年初来安値を更新し、シャープ(6753)、キーエンス(6861)、三井不動産(8801)などの下落が目を引きました。

さらに、ハイテク株ではルネサスエレクトロニクス(6723)が一時▲8%安に迫る急落となって安値更新となったことも注目を集めたようです。

一方、塩野義製薬(4507)が4日連続で年初来高値を更新し、セコム(9735)や中外製薬(4519)などのディフェンシブ銘柄が相次いで高値更新となりました。

また、ファーストリテイリング(9983)が値を上げ、ローソン(2651)やドンキホーテホールディングス(7532)など小売株の一角に買い戻しが入ったようです。

その他では、キッコーマン(2801)やキリンホールディングス(2503)など食品株が相対的に買われました。

新興市場では、先週末に一時ストップ高となったデジタルメディアプロフェッショナル(3652)が再び急騰して大幅続伸となりました。また、ZUU(4387)は反発となっています。一方、時価総額が最大のメルカリ(4385)は反落となり、CYBERDYNE(7779)も大きく値を下げました。

葛西 裕一